夢ナビ

バーチャル避難訓練に効果あり

講義No.02571

自分の身を守るには

 地震や浸水、高潮や津波など、自然災害はいつ起こるかわかりません。昔は、国や県・市町村など、安全は行政が守ってくれるもの、と考えられていました。しかし今では、自分たちで危険を意識し、時には自己判断で逃げることも必要とされています。これを自主防災・自主管理と言います。
 さらに、行政や地域と協力する共助の取り組みも大切です。とはいえ、「みんなで防災訓練をしよう」と呼びかけても、住民の意識の違いで一斉にできるとは限りません。そこで、避難シミュレーションをコンピュータでつくり、提示することが行われています。

見て高める防災意識

 例えば、海の近くにあるため津波が起こると被害を受けるかもしれないエリアで、50分後に津波がやってくるとします。その場合の避難の様子をシミュレーションすると、世帯数と避難場所、避難経路が表示されるシステムの画面上で、防災意識の差でランダムに色分けされた人たちが、避難命令が出されると同時に動き出す様子を見ることができます。倒壊した建物などで塞がれた道路の間を、行きつ戻りつしながら避難する様子がバーチャルで体験できるのです。経路や動き出すタイミングによって、避難完了までにかかる時間は変わります。防災意識が低い人ほど避難開始に時間がかかり、意識の高い人ほどすぐに避難を始めます。このようなシミュレーションを自治会などの集まりで見せると、防災意識を高めるのに役立ちます。
 また、人が通れないような塞がれた道路の数が10%と20%では、避難できる命の数に違いがあるのです。より避難しやすくするためには、道幅を広げる必要もあるでしょう。避難シミュレーションを行政に提示することは、道路整備などインフラ整備を考える上で役に立ちます。
 そして、いざという時の被害の予測と避難経路を示したハザードマップの利用も住民の防災意識を高めるために役立ちます。今後は、避難シミュレーションと組み合わせることで、さらに防災力を高める「動的なハザードマップづくり」も期待されています。

この学問がむいているかも土木工学/社会科学系

鳥取大学
工学部 社会システム土木系学科 教授
松見 吉晴 先生

メッセージ

 理系に進むから将来は技術者になる、と直接的に考えるのではなく、理系でも文系の場で活躍する人がいてもよいと思います。理系の知識・分析能力を持って、社会を構成する複雑なものを解きほぐせる人になりましょう。そうすれば、都市開発、地場産業の育成、福祉など、どんな場所であっても活躍できます。いろいろな人の役に立ちたいという公共サービス精神の旺盛な人を待っています! 苦手な科目があっても大丈夫です。得意な科目を通じて得た自信で、きっと苦手な科目を克服できると私は信じています。安心して来てください。

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 鳥取大学は、教育研究の理念に「知と実践の融合」を掲げ、高等教育の中核としての大学の役割である、人格形成、能力開発、知識の伝授、知的生産活動、文明・文化の継承と発展等に関する学問を教育・研究し、知識のみに偏重することなく、実践できる能力をつけるように努力しています。また、研究・教育拠点、幅広い専門的職業人の養成、地域の生涯学習機会の拠点、社会貢献機能など個性輝く大学を目ざし、地方大学にこそ求められるオンリーワンの研究開発を行い、社会に貢献し、国際的競争力を確保できる大学運営を目ざしています。

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