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大阪大学の教員によるミニ講義

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正しく知ろう、妊娠・出産の「新・常識」

妊娠と避妊はむずかしい

 従来の性教育では、予期しない妊娠の防止や性感染症の予防などの知識を提供してきました。しかし、妊娠することがむずかしいことは教育されていません。女性の社会進出や男女の価値観の変化にともない、妊婦の高齢化が進んでいます。女性の加齢は、妊娠成立を困難にする重要な要因です。この事実を知らないままに人生設計をすると、子どもが欲しいという希望がかなえられない多くのカップルを生むことになります。

妊娠・出産に関わる「常識」のウソ

 妊娠や出産に関しては、昔の「常識」でも今となっては「非常識」になっていることが、いまだに広く信じられています。最近まで、妊娠中に体重が増えていたら医師や看護師が厳しく注意するような管理がしばしば行われていました。しかし現在では、妊娠中の体重増加の害については根拠が十分でないことが分かっており、個人差を考慮したゆるやかな指導を行います。以前は「食べたらダメなんだ」「体重を増やすと、お産が危険になるんだ」と不安になる妊婦もいたようですが、子どもを産む女性自身が不安に陥るようでは、よい妊娠・出産は望むべくもありません。厚生労働省による出産までの妊婦の体重増加の推奨値は7kg~12kgです。

親世代の常識は古いかも

 昔は妊娠中には妊娠前より塩分を控えることが広く行われてきました。一般女性の塩分摂取推奨量は1日7.5gであり、妊娠したからといって減塩食にする必要はありません。ただし、女性の平均塩分摂取量は1日9.9gですので、日ごろからの減塩食が必要です。また、妊娠高血圧症候群(昔は妊娠中毒症と言われていました)では塩分を控えめにすると思われていましたが、現在では7-8gの塩分摂取を行い、極端な塩分摂取制限はしません。
 妊娠・出産に関する医療の知見は日々進歩していますから、妊婦の母親世代のアドバイスは、たとえ有り難くても間違った常識かもしれません。時代に即した専門家の適切な指導と、男性も含む親になる側の「正しい知識を得ようとする姿勢」が大切です。

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この学問が向いているかも 母子保健学


医学部 保健学科 教授
大橋 一友

メッセージ

 母性保健医療学はリプロダクティブヘルスを守る学問です。この分野では社会文化的な知識も重要です。不妊症には結婚年齢の高齢化が影響をし、出産には地域や国ごとの文化的な背景を考えなくてはなりません。医療の専門知識だけでなく、幅広い知識がこれからの医療専門職には要求されます。日本の母性保健医療は世界的にも高水準であり、開発途上国支援でも期待されている分野です。たくさんの若い力が日本と世界の母性保健医療活動に加わっていただくことを期待しています。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

私の学部ゼミ生の大部分は看護師、助産師、保健師として就職しますが、直接、大学院に進学してから就職する学生もいます。また、大学院生の多くは修士/博士の学位を取得後、看護学部(科)の大学教員として就職します。

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