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岡山大学 環境理工学部の教員によるミニ講義

関心ワード
  • ポリエチレン、
  • プラスチック、
  • 高分子、
  • DNA、
  • タンパク質、
  • 材料、
  • 開発、
  • 結晶、
  • 構造、
  • 効率、
  • 化学

きれいな構造を持つプラスチック材料を作る

ポリエチレンの「ポリ」は「多い」ということ

 誰もが毎日、必ず一度は触れている物質があります。それはプラスチックで、これなしでは日々の生活が成り立たないと言っても過言ではありません。わずか100年ほどの間に一気に普及したプラスチックの材料は、多種多様ですが、最も多く使われているのがポリエチレンやポリプロピレンです。名前に使われている「ポリ」と言う接頭語が意味するのは、それが高分子であるということです。またプラスチックは用途により最適な材料が異なるため、材料が100種類以上もあります。

材料の種類を減らして効率化を実現する

 いま高分子化学で研究を進めているのが、ひとつのプラスチック材料の多用途化です。100種類以上ある材料を10種類ぐらいに減らすことができれば、1種類あたりの生産量を増やせるなど生産効率がよくなります。具体的には、プラスチックの5割近くを占めているポリエチレンやポリプロピレンを、ほかの用途にも使えるようにするのです。例えばポリプロピレンは、高分子が規則正しく並ぶ結晶性の材料なので、結晶の度合いをより高めると耐熱性がよくなります。ただし、結晶成分を増やしすぎると逆にもろくなってしまうので、うまくバランスを取ることが必要です。理想は高い耐熱性を持つ一方で、簡単に壊れない柔軟性も兼ね備えることです。

カギは長い分子の並べ方に

 高分子とは膨大な数の分子が、非常に長いひものようにつながった状態になっているものです。数万から数百万にも及ぶ分子がつながっているので、途中でぐちゃぐちゃに絡みあうこともたびたびあります。これをいかにきれいに並べるかが研究テーマとなっています。材料の特性は分子の並び方で決まるため、並び方を思い通りに制御することが、多用途に使える材料開発のカギとなります。DNAやタンパク質など天然由来の高分子は極めてきれいな構造をしています。これと同じぐらいきれいな構造を持つ高分子を作りだすことが究極のゴールです。

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この学問が向いているかも 高分子化学、応用化学、物質化学


環境理工学部 環境物質工学科 准教授
山崎 慎一

メッセージ

 高分子材料と言うと、なじみが薄い言葉かもしれませんが、実はあなたの身の回りに必ずあるプラスチックの材料も高分子材料です。プラスチックを見ればわかるように、高分子材料の特長は、そのしなやかさにあります。このように柔軟性のある材料を「ソフトマテリアル」と呼びます。現代化学では、未来の暮らしを担う素材として、ソフトマテリアルの研究が重視されています。新しい材料の研究には、若い柔軟な発想が必要です。高校でしっかりと化学を勉強し、ぜひ新材料の研究に一緒に取り組みましょう。

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