夢ナビWebセレクション

大阪大学の教員によるミニ講義

関心ワード
  • インターネット、
  • 生物、
  • ネットワーク、
  • 情報、
  • システム、
  • アリ、
  • 通信、
  • ホタル

生物に学ぶ情報ネットワークの未来像

キーワードは「サステナブル」

 現在のインターネットシステムは2020年頃には破綻すると言われており、新しいネットワークの構築が求められています。いま世界はサステナブル(持続可能性)な社会のあり方を模索していますが、ネットワークの世界でも同様です。次々と新しい通信機器やアプリケーションが登場する中で、ネットワークも進化、成長し、予期しない事態にも対処できることが求められています。

アリが教えてくれるネットワーク構築

 そこで注目されるのが、生物の「自己組織化」です。自己組織化とは、それぞれの個体が限られた情報とシンプルなルールに基づいて動作し、相互作用することで、全体としてうまく機能する現象です。
 アリは巣とエサ場との間で一番近い道を通ることが知られています。アリはエサを見つけるとフェロモンという化学物質を地面に残しながら巣に戻ります。次のアリはそのフェロモンに惹きつけられることでエサ場にたどり着き、またフェロモンを残しながら巣に戻ります。短い道ではアリは早く巣に戻ってこられるので、たくさんのフェロモンが溜まり、さらに多くのアリを惹きつけるため、ほとんどのアリが最短ルートをたどるようになります。また、突然最短ルートが使えなくなっても、新しい道をうまく見つけることもできます。このような自己組織化の仕組みを情報ネットワークに利用すれば、複雑で変化するネットワークの中で、効率のよいルートを選び出すことができるのです。

新たな価値観でつくる

 ほかにも優れた自己組織化の仕組みを持つ生物がたくさんいます。東南アジアにいるホタルの群れは同期して発光することが知られており、これを参考にした省エネなネットワーク制御の研究が進んでいます。また、豹(ひょう)の模様の仕組みや、大腸菌の代謝の仕組みを使った技術も開発されています。
 自己組織型のネットワークは、必ずしも最適ではないですが、規模の拡大や変化への対応、障害に対する耐性に利点があります。新たな価値観に基づくネットワークとして、実現する日も遠くないでしょう。

再生スピードを変更できます。

アイコン

講義を視聴する(1分)

アイコン

講義を視聴する(1分 その2)

アイコン

講義を視聴する(1分 その3)

アイコン

講義を視聴する(30分)

この学問が向いているかも 情報科学、生物情報工学


大学院情報科学研究科 バイオ情報工学専攻 教授
若宮 直紀

メッセージ

 これから大学受験や就職など人生の選択の機会があると思います。その際、自分の可能性を狭めるのではなく、さまざまなチャレンジができる環境をつくっておいてください。そのためには二つの「ソウゾウリョク」が必要です。一つはイマジネーション、いろいろな立場で物事をとらえる「想像力」です。もう一つはクリエイティビティ、すなわち「創造力」です。新しいものを自らつくり出すことが、社会で生きていくためにも、日本が世界で活躍していくためにも重要になります。この二つの力を育てるように努力しましょう。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

株式会社オービック/国立大学法人大阪大学/株式会社KDDI研究所/C.S.I グループ/シャープ株式会社/住友電気工業株式会社/ソニー 株式会社/国立大学法人名古屋工業大学/日本アイ・ビー・エム株式会社/日本電気株式会社/日本電信電話株式会社/株式会社野村総合研究所/パナソニック アドバンストテクノロジー株式会社/三菱電機株式会社

TOPへもどる

夢ナビロゴ

夢ナビ編集部copyright(c) 2008- Frompage Co.,Ltd. All Rights Reserved.