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大阪大学の教員によるミニ講義

関心ワード
  • 歯、
  • 歯学、
  • 虫歯、
  • 高齢者、
  • 口腔ケア、
  • QOL(クオリティオブライフ)、
  • 老人ホーム、
  • 細菌・バクテリア

さまざまな人のQOLを支える予防歯学

歯学の役割はQOL:生活の質の維持

 医学と歯学の大きな違いは何でしょう。医学は急性の疾患を扱うことも多く、人間の生死に関わる側面が大きい分野です。対して歯学は、命そのものに関わるというよりも、いかに人間がどれだけ人間らしい生活を送れるか、すなわちQOL(クオリティオブライフ)に大きく関わっています。つまり、口腔機能をできるだけ長く良い状態で維持して、食事や会話を楽しむと同時に健康的に栄養を摂取できるといった、生活の質を保つための研究が、歯学の大きな目的のひとつなのです。

高齢者に重要なオーラルケア

 日本はかつてない高齢社会を迎えています。高齢者医療の分野では、歯の健康および健全な口腔機能の維持が、高齢者のQOLに大きく関わるとして注目されています。自分の歯でよく噛めることが、全身的な健康や心の健康に大きな影響を及ぼすのです。口の中には500種類ものバクテリアが存在しますが、バクテリア量を減らせば、老人性肺炎が減ることがわかってきました。老人性肺炎の多くは細菌性なので、口腔のバクテリア量と大きな関係があると考えられるのです。老人ホームなど高齢者施設では、単に歯の健康維持だけではなく、オーラル(口腔)ケアの重要性への認識が高まっています。

加齢や投薬が歯の健康に大きく影響する

 高齢者が歯の健康を損なうのにはいろいろな原因があります。大きな原因は加齢によるもので、人間の歯は50歳代から減り始め、75歳では10本弱しか残らないというデータもあります。また、病気治療のために飲む薬の影響も見逃せません。例えば、がん患者に投与する抗がん剤には、副作用として唾液分泌を減らすものがあり、口の中の浄化がじゅうぶんに行われないため虫歯の進行を非常に早めます。また、うつやストレスも口中を乾かしてしまうことがあり、歯に良くない影響を及ぼします。これらのマイナス要因とどう戦い、高齢者の歯の健康とQOLをどう保っていくかが、今後の歯学界の重要な課題です。

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この学問が向いているかも 歯学、歯科保存学


歯学部 歯科保存学教室 教授
恵比須 繁之

メッセージ

 現在、歯科医は飽和状態だと言われており、町では多くの歯科医院がしのぎを削っている状態です。しかし、自分の道を切り拓く環境として、国内にとらわれる必要はありません。積極的に海外に出て、新しいステージを開拓してください。大阪大学歯学研究科は平成20年度に文部科学省が公募した「大学院教育支援プログラム」に採択され、テーマである「先端科学から未来医療を創る人財の育成」の一環として、海外語学研修サマープログラムを実施しています。院生の海外研究機関での武者修行を奨励し、グローバルな人財の育成に努めています。

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