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大阪大学の教員によるミニ講義

関心ワード
  • 有機化合物、
  • 炭素、
  • 石油、
  • 分子、
  • 原子、
  • 生物、
  • 有機合成化学

炭素からさまざまな分子を作り出す有機合成化学

石油は大昔の生命

 世の中には100種類以上の原子があります。それを縦横無尽に組み立て、さまざまな分子(化合物)を作り出す、それが有機合成化学です。その素材(原子)の多くは石油から取り出されたものです。
 石油は、炭化水素を主成分とするさまざまな有機化合物の集まりです。意外に思うかもしれませんが、石油のもとは生物です。古代の動植物の死骸がバクテリアによって分解され、地中深くに埋もれてできあがったもの、それが石油です。生物の主成分はタンパク質ですが、タンパク質の70%くらいは炭素です。その証拠に、生物は燃やすと炭状になります。生物は炭素(と水)の固まりと言えるでしょう。石油は、大昔に生きていた生命の証なのです。

すべては炭素から

 石油をいろいろな成分に分け、加工するのが有機合成化学と呼ばれる分野です。そこから作られる分子の素材としてまず挙げられるのは、炭素です。炭素はすべての有機化合物のベースとなる原子なのです。

分子を作り、分析し、探る

 ひとつの分子を作るには、非常に時間がかかります。難しいものだと数年かかることもあります。まず、今から作ろうと思う分子が、何らかの機能を持つだろうという科学的仮説を立てます。失敗も多く、原子が思うようにつながらなかったり、違う並びになったり、逆向きになったり、時には正体不明のものができあがったりすることもあります。ようやく完成しても、プラモデルのようにそれでおしまいにするのではなく、正しくできているかをさまざまな手段で分析します。例えば磁場やX線などを使って解析するのです。
 そうやって本当に正しくできたと立証した上で、ようやくその分子がどのような性質を持っているかを実験したり、応用したりできるのです。
 人類がまだ一度も出合ったことのない分子、今までになかった働きを持つ分子を作り出す、それが有機合成化学という学問なのです。

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この学問が向いているかも 有機合成化学


基礎工学部 化学応用科学科 教授
直田 健

メッセージ

 あなたの「意見」は本当に自分の「知識」に基づくものですか? 外から吸収した知識を、単純にアウトプットしているだけではありませんか? 吸収した知識を自分の言葉で考え直し、練り込んで、初めて自分の意見としてアウトプットする。そんな思考トレーニングを積んでください。大切なのは「思考力」です。
 そして、自分の意見で多くの人と議論してください。議論は恥ずかしいことではありません。今の日本人に欠けているのは思考力とそれを表現する力だと思います。未来の日本を豊かにするのは、あなたなのです。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

大学研究員、総合化学研究員、製薬会社研究員、電子材料会社研究員、香料会社研究員、印刷会社研究員、半導体会社研究員、塗料会社研究員、石鹸化粧品会社研究員、繊維会社研究員、タイヤメーカー研究員、水質保全会社研究員、製紙会社研究員、歯科材料 会社研究員

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