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講義No.08624

気体や液体の「流れ」の現象を解明する「流体工学」

「扇風機」と「換気扇」との決定的な違いは?

 「扇風機」と「換気扇」は、どちらも羽根車を回転させて空気の流れを作る機械ですが、両者の決定的な違いは何でしょう? 扇風機の場合、羽根の前側にあるガードの中央に、丸い「整流板」がついています。これは、羽根が回転することで前方に押し出された空気が、羽根側に逆流しないようにするためのもので、これがないと、風はうまく前方に進みません。一方の換気扇は、室内の空気を室外に押し出す機械なので、羽根の裏側が「前方」になります。そちら側には羽根を回転させるモーターがついていて、空気の逆流を防ぐ役割も果たすので、整流板は必要ないのです。

予測しにくい回転羽根車の周囲の「非定常流」

 何かにぶつかったわけでもないのに、ヘリコプターが突然墜落というニュースを目にしたことはありませんか? あれは、回転翼によって作られた下向きの気流が、ある条件下では回転翼を押し下げる流れに変わる「セットリング・ウイズ・パワー」という現象が事故の一つの要因で、空気の流れは目に見えないため、なかなか防げないのです。
 液体も、回転羽根車の周囲では複雑な「乱流」」を発生させます。例えば、水の勢いで水車を回転させる水力発電の水は、高い方から低い方に流れるのが当然なのに、一定の条件がそろうと、水車の回転方向は同じなのに水が上側に押し戻される現象が発生します。

「流れ」のメカニズムを解析して社会に貢献

 産業の現場にも、タービンや熱交換ユニットなど、回転羽根車を利用した設備がたくさんあります。それらの周囲では、いずれも複雑な流れが発生していて、効率を低下させたりエネルギー損失が生じたりしています。
 目に見えない流れを可視化し、そのメカニズムを研究するのが、「流体工学」という学問分野です。乱流の発生予兆現象を把握し、それの改善方法を研究することで、産業機器のエネルギー効率を高めたり、不測の事故を防いだりすることができるのです。

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この学問が向いているかも 熱流体工学、流体工学

西日本工業大学
工学部 総合システム工学科 機械工学系  准教授
荒巻 森一朗 先生

メッセージ

 「ネジが好き。いろいろなものをバラバラにできて、また組み立て直せる」、私は物心ついた時にはドライバーで遊んでいました。いつの頃からか、組み立て直してもネジや部品が余らなくなり、そのうちに不具合箇所も修理するようになりました。
 「経験」を重ねて、その経験を活かす、新たな出来事にチャレンジして、更に経験を積むことは、自分で経験しなくても、本を読むことで疑似体験ができます。映像を見なくても、想像できます。今は、見えないものを見ることを仕事にしていますが、見えていないものを想像することは重要だと思います。

先生の学問へのきっかけ

 小学校入学前、ラジオから人の声が聞こえてくるのが不思議に思えて、バラバラに分解して大目玉を食らったことがあります。中学生の頃は、近所の壊れたテレビを修理したり、高校入学後は、電気店専用の修理部品をメーカーに直接交渉して取り寄せたりと、機械いじりが大好きな少年時代を過ごしました。
 その一方で、空気や水のようなとらえどころのない動きをするものにも興味がわき始め、テレビ番組でトンボの羽根の回りで複雑な空気の流れが発生しているのを知ったのがきっかけとなり、「流体」について学びたいと思うようになりました。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

製造会社設計/製造会社開発

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荒巻 森一朗 先生がいらっしゃる
西日本工業大学に関心を持ったら

 10月21日(土)にマリンメッセ福岡で開催される大学研究&学問発見のための国公私立大 合同進学ガイダンス「夢ナビライブ2017福岡会場」で、荒巻森一朗先生が【羽根車の周りの流れを「みる・見る・視る」】というタイトルの講義ライブを16:00から実施! 総勢145名の大学教授が講義ライブを実施するほか、本学を含む114大学が個別ガイダンスを実施します。詳しくは
 http://yumenavi.info/live/fukuoka/(パソコン、スマホ、ケータイ共通)をご覧ください。

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