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講義No.08394

犯罪はなぜ引き起こされたのか、「犯罪心理学」が解き明かす

罪を犯す人の心の中はどうなっているのだろう

 人の心がわからないと悩んだことはありませんか? 人の心の動きにとまどったり、自分がどうしたらいいのかわからなくて悩むことは生きていく上で誰もが経験することです。
 世の中で最もわかりにくい、何を考えているかわからない、と思われるのは「犯罪者」と言われる人たちでしょう。事件の報道に接したり、自転車が盗まれるなど身近なところで被害を受けた人は、恐怖や不安を感じながら、犯人はどうしてそんなことをしたのだろう、と考えます。

加害者の多くは、実は被害者だった人が多い

 「犯罪心理学」という学問は、まず犯罪者や非行少年を理解し、改善の方法を考えます。犯罪や非行は平穏に暮らす人たちを困らせ、悲しませる行為です。しかし実はその加害者も、それまでの人生で苦しみ、傷ついてきた人が多い、という事実があります。
 普段おとなしかった少年が罪を犯すと、「心の闇」という言葉がよく使われます。一般の人は不可解に感じて距離を置くのですが、犯罪心理学は立ち向かい、少年の心の闇を解き明かそうとします。なぜ事件を起こしたのか、という謎解きに挑むのです。その上で、もう二度と罪を犯さないように改心し、新たな人生を歩むことができるように支援します。

真の反省が、その後の行動を変える

 非行少年に対して、周囲は性急に反省を求めます。しかし反省とは、「反省しました」という言葉を引き出せばよいことではありません。被害者の苦しみを心の中に取り込んで抱え込み、自分の行為がその痛みを与えたのだと真摯に受け止めてこそ生まれてくる感情です。そのプロセスを経て得られる体験こそが、加害者のその後の行動を変える真の反省と言えるのです。
 犯罪心理学は、つらい体験によってゆがんだ自己像を持っていたり、強い劣等感や被害者意識にさいなまれていたりという、加害者が抱える問題を、面接や心理テストなどさまざまな技法を使い、その心に寄り添いながら、根気よく理解していく方法を学ぶ学問なのです。

犯罪心理学が解き明かす心の闇

夢ナビライブ2017 仙台会場

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犯罪・非行の捜査・裁判までのプロセス

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TATによるA子さんの心理分析

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この学問が向いているかも 犯罪心理学、臨床心理学、家族心理学

東北福祉大学
総合福祉学部 福祉心理学科 准教授
半澤 利一 先生

メッセージ

 犯罪者は何を考えているかわからない人間と思われがちです。しかし、罪を犯す人の多くは、過去、さまざまな人間関係の中で傷ついてきたという事実があります。「犯罪心理学」は、例えば、非行少年と呼ばれる子どもの心に根気よく寄り添い、その将来をよりよいものにするための学問です。
 人を理解するには、まず自分のよい面も悪い面も受け入れることが大切です。マイナスの感情からも目を背けずに向き合い、そこから解き放たれて前進していくことが成長につながるのです。人に温かいまなざしを向けて、一緒に研究していきましょう。

先生の学問へのきっかけ

 子どもが好きで、将来は小学校の先生になりたいと考えていました。教育学部に進学し、小学校の教壇に立った経験もあります。そこで子どもの問題行動やさまざまな家庭環境に接し、子どもたちの内面に触れたことで、立ち直りを助け、より良い道へ導くことができないかと考え、心理学を本格的に学ぶことを決意しました。
 そして臨床心理学や家族心理学を研究している多くの研究者たちに出会い、心理学の学びをより深めました。その学問を生かして家庭裁判所調査官として、家庭裁判所で審理する非行少年の調査や教育的な措置をしてきました。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

法務教官/矯正心理職(法務技官)/家庭裁判所調査官/保護観察官/心理捜査官

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半澤 利一 先生がいらっしゃる
東北福祉大学に関心を持ったら

 10月6日(土)に夢メッセみやぎで開催される大学研究&学問発見のための国公私立大 合同進学ガイダンス「夢ナビライブ2018仙台会場」で、半澤利一先生が「犯罪心理学が解き明かす心の闇」というタイトルの講義ライブを14:20から実施!全部で139名の大学教授が講義ライブを実施するほか、本学を含む99大学が個別ガイダンスを実施します。詳しくは
 http://yumenavi.info/live/sendai/(パソコン、スマホ、ケータイ共通)をご覧ください。

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