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講義No.05746

超伝導の地球電力ネットワークが、世界を救う!

人口増加で不足する世界のエネルギー

 世界の人口は2050年頃までには90億人に到達するだろうと言われています。この人口増加によって問題となるのが、人々の暮らしを支えるエネルギーです。2050年頃には、現在のおよそ2.6倍もの電力が必要になると予測されています。この増大するエネルギーをどうやって賄うのか? エネルギー問題は人類共通の重要課題です。石油などの化石燃料はいずれ枯渇してしまいますし、地球温暖化の原因であるCO2を排出します。また原子力発電も安全性や放射性廃棄物の処理などの問題を抱えています。

自然エネルギーと超伝導に注目

 そうした中で注目されているのが、太陽光や風力などの再生可能な自然エネルギーです。しかし、夜間は発電できない、風が止んだら発電も止まるなど、自然エネルギーは供給が不安定であることが欠点です。電気は貯蔵することができないので、不足する電気は火力や原子力などほかの電源で補うか、あるいは電力に余裕がある地域から送電してもらうしかありませんが、送電中に電気抵抗による送電損失があるので長距離の送電はできません。そこで考えられているのが、-200℃前後に冷却すると電気抵抗がゼロになる超伝導を使った送電システムです。

世界を救うGENESIS計画

 超伝導ケーブルを世界中に張り巡らせて、「地球電力ネットワーク」を構築しようという計画があります。その一つが「GENESIS計画」と呼ばれるもので、この計画が実現すれば、例えばアフリカのサハラ砂漠で太陽光発電をして日本で使う、また日本で発電してアメリカに送電することも可能になります。つまり、発電と消費を地球規模で平準化することで、自然エネルギーの効率的な活用とエネルギー問題の解決につながるのです。
 日本では2.5kmの実験線を使ったフィールド研究の段階にあり、交流を直流に変換する方式や、よりコンパクトで大容量の電気を安定して送れるケーブルの開発などが進められています。

超伝導体による永久磁石の浮上実験

夢ナビライブ2013 福岡会場

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超伝導実験

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この学問が向いているかも 電子情報工学、電気工学、材料工学

九州工業大学
情報工学部 物理情報工学科(2018年4月 設置予定) 教授
小田部 荘司 先生

メッセージ

 私の研究テーマは超伝導です。超伝導では電気抵抗がゼロになります。ですから、超伝導ケーブルを作って電気を送ると、損失なくどこまでも送れます。私の夢は、この超伝導ケーブルを使って世界をつなぐことです。そうすると、ヨーロッパで発電して日本で使うとか、逆に日本で発電してヨーロッパで使うことが可能になります。太陽光や風力などの再生可能な自然エネルギーを効率的に使うことで、エネルギー問題を解決することができます。あなたも、夢に向かって頑張ってください。

先生の学問へのきっかけ

 電気抵抗が完全になくなるという超伝導体に、「何か理解を超えるような魅力」を感じたからというわけではなく、4年生になって卒業研究で研究室を選ぶときに一番優秀だと思う教授が超伝導を研究していたから、たまたま超伝導を研究することになったのです。しかし、それ以来ずっと超伝導を研究しています。超伝導はすごく魅力的である一方、最先端の技術と理論が必要で大変な分野でもあります。その分、一緒に取り組んでいる研究者がすごい方ばかりで、ほれぼれしてしまいます。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

実は超伝導の研究をしているのは研究人口が少ないので、1人か2人程度です。電子情報工学科の卒業生なので大多数は大変広い分野に就職しています。
電機メーカー/機械メーカー/技術系公務員/高校教師/ベンチャー企業

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小田部 荘司 先生がいらっしゃる
九州工業大学に関心を持ったら

 10月21日(土)にマリンメッセ福岡で開催される大学研究&学問発見のための国公私立大 合同進学ガイダンス「夢ナビライブ2017福岡会場」で、小田部荘司先生が【超伝導体による永久磁石の浮上実験】というタイトルの講義ライブを16:00から実施! 総勢145名の大学教授が講義ライブを実施するほか、本学を含む114大学が個別ガイダンスを実施します。詳しくは
 http://yumenavi.info/live/fukuoka/(パソコン、スマホ、ケータイ共通)をご覧ください。

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