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講義No.08735

新しい有機化合物を作る~成功までのストーリー~

新しい有機化合物をデザインして合成方法を考える

 「有機化合物」とは、炭素と水素を含む化合物のことです。新しい有機化合物をデザインして、作ることを「有機合成」と言います。有機化学は、有機化合物の合成方法を考える学問です。
 何を作るかは、現在、産業分野で求められているものや、将来必要とされるものを予測して考えます。例えば、医薬品や色素、香料、電池材料などです。そのためには、物質の色や匂い、電気的性質などの物性を理解する必要があります。まず作れることが重要ですが、さらに実用性を考え、できるだけ簡単で費用や時間のかからない合成方法が求められます。

有機化学の知識は、目的を達成するための武器

 物質に、外から光や熱などのエネルギーを加えると、異なる物質同士が反応しやすくなります。反応のしやすさは物質によって違い、二重結合を持つ物質のように、反応しやすいものもあります。また、反応スピードを上げるために、「触媒」を利用することもあります。触媒としては、自然界にある酵素などを用いることもあります。
 これらの化学反応にはルールがあるので、物質の構造と反応のルールを理解する必要があります。このような有機化学の知識は、有機合成を行う場合の武器になるのです。

「壁を乗り越えること」が醍醐味

 有機合成では、まず目的の有機化合物が役に立つ性質を持つかどうかを予測します。次に、実際にその化合物を合成するために実験で試行錯誤を行います。すんなりと成功することはまれで、多くの場合「壁」が待ち受けていますが、それをどう乗り越えるかが、有機合成の醍醐味でもあります。
 試行錯誤の段階では、光を照射するか、熱を加えるか、触媒を何にするかなど、道筋は複数あります。これまでの経験と勘を生かしても、それでも失敗することはありますが、その壁を乗り越えた先に、「新しい化合物を作った」という成功の喜びが待っているのです。

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この学問が向いているかも 有機化学

山口大学
理学部 生物・化学科 教授
村藤 俊宏 先生

メッセージ

 私は化学コースで「有機化学」を担当しています。私もかつてあなたと同じように受験生でした。ちょうど有機化学を勉強し始めたのは、高校3年の夏ぐらいでした。当時は、いろいろな化合物を覚えるなど暗記することが多くて、受験も控えていたので、有機化学を楽しむ余裕はありませんでした。
 しかし、本来、有機化学はとても楽しく、将来に向けて発展が期待されている分野であることを、あなたに知ってほしいと思っています。

先生の学問へのきっかけ

 中学時代は理科が苦手でした。しかし物質の状態が固体、液体、気体へと変化することに興味を持ち、水の状態が変化する時に必要な熱量の計算に挑戦してうまくいきました。自分で考えて理解できたことが大きな自信となり、暗記に頼らず物事をよく考える習慣が身につき、理科を積極的に勉強するようになりました。
 高校では金属イオンがさまざまな色を示すことに興味を持ち、大学では有機化学の論理的な考え方や有機化合物がいろいろな反応性を示すこと、また担当教授の研究に対する姿勢にもひかれ、有機化学を専攻することに決めました。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

製薬会社研究員/化学メーカー研究員/ゴム製造研究員/アミノ酸合成研究員/高校教員

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村藤 俊宏 先生がいらっしゃる
山口大学に関心を持ったら

 10月21日(土)にマリンメッセ福岡で開催される大学研究&学問発見のための国公私立大 合同進学ガイダンス「夢ナビライブ2017福岡会場」で、村藤俊宏先生が【ものづくりの楽しさを有機化学で学ぼう!】というタイトルの講義ライブを11:50から実施! 総勢145名の大学教授が講義ライブを実施するほか、本学を含む114大学が個別ガイダンスを実施します。詳しくは
 http://yumenavi.info/live/fukuoka/(パソコン、スマホ、ケータイ共通)をご覧ください。

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