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講義No.08664

人とコンピュータの未来をデザインする「インタラクションデザイン」

「インタラクションデザイン」とは

 「インタラクション(interaction)」とは相互作用という意味です。現在では主に、「コンピュータ(システム)と人間との情報のやりとり」という意味合いで使用されています。コンピュータを利用するとき、私たちはキーボードやマウスで、コンピュータに「命令」を発し、コンピュータはその命令に反応して動作を起こします。その双方向のやり取りを設計することを総称して、「インタラクションデザイン」と呼びます。

新しい生活様式や価値を生み出す力も

 インタラクションデザインには、人間とコンピュータとの関係性そのものをデザインし、新しい生活様式や価値観を生み出す力があります。例えば、「体験の提供」もその1つです。人間は、新しい製品に対して、体験し共感することで、初めて購入する気になるものです。ですから、新しいゲームソフトを売り出すとき、従来は、そのゲームソフトのデモ版を大量生産し配って体験してもらったものです。今では、デモ版は無料でダウンロードが可能になりました。「体験を提供する」というインタラクションデザインが実現したからなのです。
 コンピュータによる金銭決済も、インタラクションデザインの成果の1つです。これによって、自宅にいながら、世界中から商品を購入することができるようになり、社会に大きな変化をもたらしています。

出でよ! 未来をデザインする人材

 ほかにも、インタラクションデザインが生み出した仕組みは数多くあり、今後もイノベーション(技術革新)の原動力となることは間違いありません。こうした未来を創造するようなインタラクションデザインを生み出すためには、コンピュータ工学だけでなく認知科学などの知識やデザイン力なども必要です。
 「デザインができる工学博士」「製品設計ができるアーティスト」といった、学際的な能力を持つ人材です。インタラクションデザインの発展のために、今、そうした人材が求められているのです。

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この学問が向いているかも インタラクションデザイン、芸術工学

首都大学東京
システムデザイン学部 インダストリアルアートコース 准教授
馬場 哲晃 先生

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メッセージ

 私たちはメールを送る、ツイッターでつぶやく、レポートを書くなど、多くの分野でコンピュータを活用しています。このとき、キーボードやマウス、タッチパネルなどを使いますが、これらがユーザーにとって最適なものになっているのかどうかを出発点にし、ユーザーとコンピュータとの対話的な設計を追求するのが「インタラクションデザイン」という分野です。
 この分野では、コンピュータの知識だけでなく、人間に対する知識、デザイン力などさまざまな能力が必要です。大変面白い分野ですので、ぜひ一緒に研究をしていきましょう。

先生の学問へのきっかけ

 私は理工系の学問と音楽が好きで、両方にまたがる研究をしたいと考え、九州芸術工科大学(現在、九州大学に統合)の芸術情報設計に進みました。そこで強く感じたのは、「演奏だけ」「設計だけ」と専門分化をしてしまうと、柔軟で新しい発想には結びつきにくいのではないか、音楽とコンピュータなどの双方の視点を持つことによって、生み出すことができる価値があるのではないか、ということでした。
 そうしてたどり着いたのが「インタラクションデザイン」、すなわち人とコンピュータの双方向のやりとりをデザインする分野だったのです。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

家電メーカーデザイナー/IT企業総合、デザイン、企画職/スタートアップ企業/玩具メーカーデザイン職 など

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馬場 哲晃 先生がいらっしゃる
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 首都大学東京は「大都市における人間社会の理想像の追求」を使命とし、東京都が設置している公立の総合大学です。人文社会学部、法学部、経済経営学部、理学部、都市環境学部、システムデザイン学部、健康福祉学部の7学部23学科で広範な学問領域を網羅。都市教養プログラムやインターンシップなどの特色あるプログラムや、各分野の高度な専門教育が、充実した環境の中で受けられます。

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