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講義No.08656

生まれくる命を護るために大切なこと

生命が生まれるために~母体のちから

 出産には「産道」「娩出(べんしゅつ)力」「娩出される物」という3つの要素があります。「産道」は赤ちゃんが通る道で、骨盤からなる“骨産道”と、それを取り囲む柔らかい組織からなる“軟産道”があります。骨産道が狭かったり、軟産道が硬かったりすると難産の原因になります。「娩出力」は赤ちゃんを生み出す力で、子宮の収縮である“陣痛”と、母親のいきむ“腹圧”がその力となります。「娩出される物」は、“赤ちゃん”と赤ちゃんを護ってきた“胎盤、羊水など”です。この3つの要素がうまく働くことで、母親は生命を生み出すことができます。

生命が生まれるために~胎児のちから

 赤ちゃんも生まれてくるための努力をします。骨産道は狭く、その産道の形状もさまざまです。赤ちゃんは骨盤の形状に自分の頭をフィットさせていくことで、産道の中を回転しながら出てきます。また、赤ちゃんの頭の骨は成人と違って複数の骨で構成されています。そのため頭の骨が重なり合うことができ、できるだけ自分の頭を小さくします。赤ちゃんには、生まれやすくなるための仕組みが備わっているのです。

少しの変化も見逃さない観察力が必要

 「命の誕生」は感動的です。しかし、生まれるということは、母胎内で守られていた環境から切り離されることでもあります。胎盤を通じて酸素をもらい、子宮の中で体温を保たれていた赤ちゃんは、生まれてくると自分で呼吸をしなければなりません。赤ちゃんが「おぎゃー」と泣く産声は、肺呼吸が始まった瞬間を意味しています。また、羊水で濡れて裸で生まれてくる赤ちゃんには、特に体温管理は重要です。赤ちゃんは、体表面積がその体積に比べて成人の3倍も大きく熱が逃げやすい特徴があります。風の流れ、熱を奪う水分、冷たい肌着など体温喪失の原因となるものに注意を払います。
 看護師・助産師は、知識と技術を身につけ、自分で意思を訴えることができない赤ちゃんをしっかりと観察して変化を見逃さず、生まれくる生命を護っていきます。

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この学問が向いているかも 看護学

久留米大学
医学部 看護学科 准教授
田中 佳代 先生

メッセージ

 私は、「母性看護学」を担当しています。
 看護の対象となるのは、男女を問わずすべての年代のあらゆる健康状態にある人です。社会の中で役割をもち、生活をしている人たちに看護者として関わっていくには、病気だけを、体だけを看るだけでは十分ではありません。対象者の生活というものに思いを致さなければ、その人が望む、よりよいケアはできないと思います。そのために、多くの人々と接し、いろいろな経験をして生活者としての視点、人の心の痛みがわかる感性を育てていってほしいと思っています。

先生の学問へのきっかけ

 養護教員をめざしていましたが、産科の実習で生まれたばかりの赤ちゃんを渡された時、命のすばらしさに感動し、その一瞬で助産師になりたいと思うようになりました。その後、助産師として働いている時に縁があって1型糖尿病の子どもたちのサマーキャンプにボランティアスタッフとして参加しました。1型糖尿病とは膵臓から血糖値を下げるインスリンが出ない病気です。血糖をコントロールすれば妊娠・出産も十分可能ですが、1型糖尿病女性が多くの不安を抱えていることを知り、糖尿病と妊娠についての研究者の道に進むことに決めました。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

看護師/助産師/保健師/養護教諭/高校教員(看護)/看護専門学校教員/看護系大学教員/研究者/医療系のメーカー

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田中 佳代 先生がいらっしゃる
久留米大学に関心を持ったら

 10月21日(土)にマリンメッセ福岡で開催される大学研究&学問発見のための国公私立大 合同進学ガイダンス「夢ナビライブ2017福岡会場」で、田中佳代先生が【生まれくる命を護る】というタイトルの講義ライブを11:00から実施! 総勢145名の大学教授が講義ライブを実施するほか、本学を含む114大学が個別ガイダンスを実施します。詳しくは
 http://yumenavi.info/live/fukuoka/(パソコン、スマホ、ケータイ共通)をご覧ください。

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