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大阪府立大学の教員によるミニ講義

関心ワード
  • 企業、
  • 鉄道、
  • 戦略、
  • 競争、
  • 消臭剤、
  • 自己認識

企業も商品も、大切なのは自己認識!

今の当たり前は昔とは違う!

 今、消臭剤というと、モノに吹きかけてにおいをとる消臭剤をイメージする人も多いと思いますが、少し前までの日本では、「部屋のにおい=空間のにおい」と考えられており、置き型の消臭剤が主流でした。しかし、消臭剤のメーカーがアメリカで「布製品のにおいをとる消臭剤」として売っていた吹きかける消臭剤を日本に持ってくる際に、「部屋のにおい=布のにおい」というメッセージとともに「部屋のにおいをとる消臭剤」として売ったことで、モノに吹きかける消臭剤が定着したのです。「この商品はどんな商品か?」を考えることは、商品を売る際にとても重要です。

企業に重要な「自社はどんな企業か?」という問い

 商品の場合と同じように、企業も、時代を超えて生き残るために、「そもそも自社はどのような企業なのか」を考える必要があります。例えば、日本の鉄道会社は、自らを「ライフスタイルを作る企業」ととらえて、沿線や駅の近くで住宅地を開発したり、休日に鉄道を使ってもらうためにレジャーランドを建設したりしました。また、駅前に鉄道会社の名前がついた百貨店がありますが、買い物もライフスタイルの一環なのです。このように、自社をどうとらえるかによって、さまざまな事業に手を広げることができました。

時代を超えて企業が生き残るためには

 日本での鉄道会社は成功しましたが、自社を「鉄道業」だととらえたアメリカの鉄道会社は失敗して衰退し、現在では貨物輸送が中心となっています。アメリカでは1800年代半ばから鉄道網が広がり、1900年頃には最盛期を迎えました。しかし、自動車が発達してきたときに競争相手だと考えなかったため、その後は自動車や飛行機に取って代わられました。もし自らを「鉄道業」ではなく、ほかの乗り物を含めた「輸送業」と広くとらえていたならば、自動車が出てきた時点で「市街地の近くに駅を作って便利にする」といった対応策が取れていたかもしれません。それほどに、企業が自らをどうとらえるかは重要な戦略なのです。

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鉄道企業から考える経営戦略の基礎

夢ナビライブ2017 大阪会場

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経営戦略の概要と自社の事業

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自社ドメイン(領域)の認識、米の鉄道は…

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この学問が向いているかも 経営学


現代システム科学域 マネジメント学類 准教授
今井 希

メッセージ

 「経営学」は社長になるために学ぶものだと思う人もいるかもしれませんが、もっと身近な学問です。普段の生活に企業の活動がどうかかわっているのか見渡してみると、たくさん見つけられるはずです。日々使っているモノや利用しているサービスを通じて、「企業が何をしているのか」に関心がわくようなら、経営学部や商学部を考えてみてください。
 また、個人的には、高校の科目で一番大切なのは現代文だと思います。国語の授業で読解力をしっかりと身につけることをおすすめします。

先生の学問へのきっかけ

 子どもの頃は、図鑑などで生物に興味を持つ一方で、歴史も好きな少年でした。
 高校生になると、将来は社会を広く見たいと思って文系に進みました。好きな科目は世界史でした。企業の活動に興味を持つようになったのは大学生のときです。
 経営学部で講義を受けたことで、「自分たちの日常を作り上げているのは企業だ」ということに気がついたのです。そこで、企業の経営戦略について勉強したいと思うようになりました。

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