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講義No.08029

電子機器を、電源の制約から自由にする技術とは

年々集積度が上がるLSI

 パソコンやスマホには、「LSI」と呼ばれるチップが入っています。数ミリ角のチップ中には何万、何百万ものトランジスタという半導体部品が組み込まれています。このLSIは年々トランジスタが微細化され、集積度が上がっています。電子機器が小さく薄くなり、さらに性能が上がるのはそのためです。LSIの集積度が上がることで、スマホやタブレット型パソコンが小型化され、どこでも使用できるようになってきました。

消費電力を抑えて使用時間を延ばす

 電子機器がどこでも使用できるようになると問題になるのが電源です。便利な機器も使用時間が限られると魅力半減です。使用時間を延ばすための技術が必要になってくるわけです。トランジスタの微細化はそれだけでも消費電力の低下につながりますが、集積される回路の構成を工夫することでさらに消費電力を下げることができます。消費電力を下げることは熱の問題も解決します。昔のノートパソコンはファンが付いていましたが、最近では消費電力が少ないためその必要がなくなりつつあります。ファンを必要としないことも、薄く、静かなモバイル端末を実現するうえで非常に役に立っています。

環境エネルギーを電気に変える

 さらに先進的な技術として、自ら発電し、独立して動くモバイル端末も開発されています。音や光、振動などの環境エネルギーを取り込み、電源として使用します。この技術は「エネルギーハーベスト」と呼ばれ、実用化が進めばあらゆる電子機器から電源配線が無くなり、モバイル端末を充電する必要がなくなります。しかしまだまだ利用できるエネルギーは小さいため、小さな電力で動作するLSIが必要になります。エネルギーハーベストやLSIの低消費電力化といったさまざまな技術により、電子機器は今後ますます場所や時間の制約から自由になっていきます。場所や時間の制約から解き放たれた電子機器が人々の生活をより幸せで豊かにしていくことは言うまでもありません。

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この学問が向いているかも 電子情報工学

広島工業大学
工学部 電子情報工学科 准教授
升井 義博 先生

メッセージ

 あなたもスマートフォン、携帯電話を使っているでしょう。何十キロ、何百キロも先の人と話ができたり、メールのやり取りができたりするのは、よくよく考えるとすごく不思議なことだと思いませんか。きっと昔の人が見たら、魔法だと言うに違いありません。
 私の専門は「電子情報工学」です。洗練された技術というのは、魔法のように人を便利にしたり、幸せにしたりします。ぜひ、一緒に電子情報工学を学んで、世の中を幸せにする魔法を使えるようになってみませんか。

先生の学問へのきっかけ

 高校時代にパソコンやインターネットが流行りはじめました。パソコンは魔法のようにいろいろなことができる不思議な箱で、大学生の時には部品を買ってきてパソコンを自作することが大きな楽しみになりました。パソコンの部品にはチップ(集積回路)がたくさん使われており、その集積回路も自分で作りたいと考えたのが研究者をめざすようになったきっかけです。今考えると何かを作ることが好きだったんだと思います。現在は小電力で動作する集積回路について研究し、夏休みには小学生と一緒にラジオを作り、ものづくりの楽しさを伝えています。

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升井 義博 先生がいらっしゃる
広島工業大学に関心を持ったら

 広島工業大学は、工学部、情報学部、環境学部、生命学部の4学部・12学科および大学院工学系研究科の1研究科・7専攻で構成される理系総合大学です。「社会・環境・倫理」というキーワードのもと、人を幸せにする技術者の育成をめざしています。
 一人ひとりをしっかり育てる教育で、全国トップレベルの就職実績を実現。また、経済面を支援する「HITスカラシップ制度」や女子学生を全面的にバックアップするJCD(女子キャリアデザイン)センターを設置するなど、皆さんの学生生活をしっかり応援します。

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