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東北文化学園大学の教員によるミニ講義

関心ワード
  • 言語聴覚士、
  • リハビリテーション、
  • 障がい、
  • 訓練、
  • 後遺症、
  • 治療法、
  • コミュニケーション、
  • 麻痺(まひ)、

音を聞いて声を出す! 言語聴覚士が挑む新しい発声の訓練法

コミュニケーションの側面から支援

 言語聴覚士はリハビリテーション専門職の一つです。話す、聞く、食べる、といった日常の行為が病気や事故、加齢などで不自由になることがあります。先天性の障がいで困っている人や、自分の気持ちをうまく伝えられず生きる意欲までなくしてしまう患者さんもいますが、そうならないよう、専門の知識をもとにした訓練を通して、コミュニケーションの側面から豊かな生活が送れるように支援するのが言語聴覚士です。

音を聞きながら短文を復唱する

 息が声帯を通過する際、声帯が振動して音(声)になります。声帯はのどの奥にある2本の帯で、息をしているときは開いていて、声を出そうとすると閉じて振動するのです。食べ物を飲み込み食道に送るときは、声帯が閉じて気管に入るのを防ぎます。脳卒中などの後遺症で2本の帯を中央に寄せられなくなると、うまく声が出せなくなったり、食べ物をうまく飲み込めなくなったりするのです。
 声を出す訓練として、イスに座り両腕を突っ張ったときの力を利用するという方法があります。しかし例えば片麻痺が残る患者さんは、イスに座ることも両腕に力を入れることもできません。そこでウエイトノイズという一種の雑音を両耳から負荷として与えながら、短文の復唱訓練を行う方法が注目されています。街中で、イヤホンで音楽を聞きながら大きな声で話をしている人を見かけますが、わざと声を大きくしているのではなく、反射でそうなってしまうのです。この現象を、声の異常を改善するために応用した訓練法によって、話せるようになった患者さんはたくさんいます。

食べる障がいにも対応

 訓練によって発声が可能になったある患者さんの声帯を調べると、2本の帯を中央に寄せて閉じることができていました。ですからこの治療法は、うまく飲み込めないという症状にも有効だと考えられています。食べることに障がいのある患者さんの医療においても、言語聴覚士の専門知識はますます重要になっているのです。

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音を聞くと声が出る? ~新しい声の訓練法~

夢ナビライブ2016 仙台会場

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この学問が向いているかも 社会福祉学


医療福祉学部 リハビリテーション学科 言語聴覚学専攻 准教授
高橋 信雄

メッセージ

 23年間の言語聴覚士としての経験を、あなたに染み込ませたいと思っています。言語聴覚士としての正しい専門知識を持ち、しっかりと会話をして信頼関係を築きながら、現場に出て対応できる指導を行います。
 また、これまでの人生で蓄積してきた、ものの考え方などについても伝えながら、あなたの「見えない能力」を引き出していきたいと思っています。人と関わることが好きで、人の役に立つ仕事をめざしたい! そんなあなたを待っています。

先生の学問へのきっかけ

 言語聴覚士はコミュニケーションや食べることに障がいがある人を支援する素晴らしい仕事ですが、最初から言語聴覚士になろうと思って大学に進んだわけではありません。高校生のとき、学校の統廃合によって閉校する小学校の校歌を泣きながら歌っている子どもたちの声を聞いて、「子どもたちが泣くようなことのないようにしたい」と教育行政に携わることを決意したのです。しかし学んでいくうちに、障がいのある子どもたち、特に人とのコミュニケーションに不自由を感じている子どもたちの教育の現場に興味を持つようになったのです。

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