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鳥取大学 農学部の教員によるミニ講義

関心ワード
  • キノコ・きのこ、
  • 新種、
  • 日本、
  • 研究、
  • DNA、
  • 寄生、
  • 生態系、
  • サルノコシカケ類

キノコの世界には不思議がいっぱい、新種が見つかるかも!

「サルノコシカケ」は存在しない!?

 漢方や健康食品などで「サルノコシカケ」という言葉を耳にしたことはありませんか? しかし、実は「サルノコシカケ」という種名のキノコはありません。猿が腰を掛けられるような、大きなキノコを総称して「サルノコシカケ類」と呼んでいるだけで、実は、特定の種に対する名前としては存在しないのです。また、少し専門的になりますが、シイタケのように傘とひだを持つ「ハラタケ類」に対して、木質や革質などの丈夫なキノコで、傘の裏にたくさんの孔(あな)が開いているものは、「多孔類(たこうるい)」と呼ばれます。

キノコの研究は、まだまだ発展途上

 菌類には150万種以上が存在すると推定されていますが、目に見える大きさの菌類としてのキノコは2万種程度しか報告されていません。世界的にキノコの研究者は少なく、名前のついていない種が日本にもたくさん存在します。
 サルノコシカケ類は森林生態系における主要な分解者であり、薬用や食用として重要な種類も多く含まれます。中には、ダイオキシンのような有害物質を分解できる種類もあり、応用利用が期待されています。枯死木の成分を栄養にしている種類もいれば、生きた樹に侵入し、弱らせてしまう種類もいます。寄生された樹は台風などの強い風が吹いた時に倒れてしまう危険性があります。このように、さまざまな面で人とも関わりのある生き物ですが、名前すらついていない種類がたくさん存在する生物群なのです。

日本はキノコの宝庫、新種発見の可能性も

 基礎的な研究が進んでいないので、新種も次々に発見されています。例えば、日本を含めた東アジアで「マンネンタケ」と呼ばれていたキノコは、ヨーロッパなどのマンネンタケと同じと思われていたのですが、DNAや形を詳しく調べてみると、新種だったことが明らかになりました。
 日本には亜寒帯から亜熱帯までの多様な気候区分が含まれるため、分布するキノコの種類も多様です。あなたが何気なく手に取ったキノコが実は未知の種類だった、ということがあるかもしれません。

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この学問が向いているかも 菌類系統分類学


農学部 生命環境農学科 植物菌類生産科学コース 准教授
早乙女 梢

メッセージ

 鳥取大学は、国内で唯一、菌類の中でも特にきのこに着目し、遺伝資源として利活用するためにさまざまな研究に取り組んでいる大学です。私はその中で、「サルノコシカケ類」と呼ばれるキノコ類を対象に研究をしています。キノコやカビといった菌類は、身近なものでありながら、ほとんど研究が進んでいない生物です。
 鳥取大学では、そうした菌類に関する研究ができます。未知なる可能性を秘めた菌類の研究に挑戦してみたい、興味が湧いたというあなた、ぜひ鳥取大学への入学を考えてみてください。一緒に研究していきましょう。

先生の学問へのきっかけ

 小さい頃から生き物が大好きで、生物の研究者になりたいと考えていました。大学生の時、みんなで山に行く機会がありました。それまで、ほとんど山に行ったことはなかったのですが、初めて見るキノコの形や種類の多さに驚いてしまいました。その時に、「キノコを研究しよう」と考えたのです。
 キノコはカビや酵母と同じ「菌類」の仲間であることを知ってていますか? 誰もが知っているキノコですが、実はまだ名前もついていない種類が多く、まだまだ謎を秘めたキノコもたくさんあるのです。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

食品会社営業職/食品会社製造職/食品会社卸業/公務員

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