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福岡大学の教員によるミニ講義

関心ワード
  • ソフトウェア工学、
  • 組込みシステム、
  • コンピュータ、
  • 自動車、
  • ソフトウェア

自動車を動かしているのは、実はコンピュータだ!

自動車を統べるコンピュータ

 現在の自動車は数多くのコンピュータを搭載しています。軽自動車で30~40個、高級車になると100個前後に達します。数が多すぎて置き場に困るほどです。これらのコンピュータは、エンジンはもちろん、車内のさまざまなパーツの制御や各種運転アシストに使われています。機械と電気の装置で動く自動車を実際に動かしているのは、コンピュータであり、そのソフトウェアなのです。これは、自動車以外の輸送機器、事務機器、家電製品、通信機器、医療機器などでも言えることです。

ますます膨大かつ複雑になるソフトウェア

 パソコンのような純粋なコンピュータとちがって、機械と電子回路とソフトウェアが渾然一体となったコンピュータシステムを「組込みシステム」と呼びます。例えば自動車の場合、エンジンのコンピュータは、センサーのデータを読み取り、エンジンを最適な動きに制御しています。組込みシステムのソフトウェアの開発は、パソコンソフトの開発と違って、機械や電気の知識も必要になります。問題は、さまざまな機能を変更の容易なソフトウェアで実現するようになってきているため、ソフトウェアが膨大かつ複雑になっていることです。自動車や複合機で使用されるすべてのプログラムを集めると1千万行以上になります。多くの技術者が連携して、統合されたシステムを開発しなければなりません。自動車を動かしているソフトウェアを作っているのは人なのです。

「組込みシステム」開発の難しさ

 ソフトウェア開発は大河小説を書くのに似ています。ソフトウェアは小説同様、完成形が目に見えません。思想、経験、能力の異なるたくさんの技術者が集まって、機械や電子回路を制御する1つの「大河小説」を作り上げるのはとても大変なことなのです。そこで、欠陥や矛盾なく効率的に優れたソフトウェアを開発するために、ソフトウェア工学という学問が発達しました。コンピュータがさまざまな機械に搭載されるのにともない、ソフトウェアの「作り方」の研究がますます重要になっています。

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この学問が向いているかも 電子情報工学


工学部 電子情報工学科 教授
中西 恒夫

メッセージ

 電子情報工学科というと、ひたすらコンピュータを勉強する学科と思うかもしれませんが、私の研究室は少し違っていて「組込みシステム」というものを研究しています。これはパソコンのような純粋なコンピュータではなく、自動車や家電製品、通信機器など機械と電子回路とソフトウェアが渾然一体となったコンピュータシステムです。そうしたシステム上で動く複雑なソフトウェアの作り方を研究しています。さまざまな装置を扱い多方面の人々と仕事をする分野なので、分野の壁をまたいだ挑戦的なものづくりをしたい人に学んでほしいと思います。

先生の学問へのきっかけ

 コンピュータに興味を持ったのは、中学校のときに買ってもらったポケットコンピュータがきっかけでした。プログラムを作り、宿題をコンピュータで解いたり、ゲームを楽しんだりしていました。大学は通信工学の分野に進み、インターネット技術やコンピュータの並列処理を研究しました。
 現在はコンピュータが組込まれた自動車や家電など、「組込みシステム」を専門としています。組込みシステムに関心を持ったのはカメラ付き携帯が流行した頃でした。最近では、機能拡張の連続で組込みシステムのソフトは急速に肥大化、複雑化しています。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

自動車メーカー/自動車部品メーカー/通信機器メーカー/重電/システム開発技術者

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