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福岡大学の教員によるミニ講義

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フランス文学と恋愛の深い関係とは?

恋愛はフランス文学に欠かせない要素

 フランス文学には、必ずと言っていいほど恋愛の話が含まれています。19世紀に広く読まれていたバルザックの作品集『人間喜劇』にも、多くの作品で彼の恋愛が投影されています。当時は旅行する作家たちが増え、異国を舞台にした彼らの小説も好んで読まれました。ピエール・ロチは海軍士官として世界を旅するなかで、見知らぬ土地で出会った女性との恋愛経験を紀行文風の独特な小説として発表しています。日本女性との恋愛も描いています。

言葉と恋愛は切っても切れない関係

 恋愛話が人気があるのは、南ヨーロッパに享楽的な思想があり、恋愛が素材としてふさわしいという理由があるかもしれません。しかしそれだけでなく、フランスには言葉を通して恋愛感情を伝えるという恋愛作法の伝統があり、言葉と恋愛は切っても切れない関係にありました。気の利いた言い回しは、その人の人間性を表すと考えられていて、立場や人間関係を超えて人を虜にします。
 また、恋愛はとても個人的なものだという意識も定着しています。ミッテラン元大統領は女性スキャンダルで記者から追及を受けた時に、「それがどうした」と言い放ち記者を黙らせたことがあります。恋愛は個人的な問題だと突っぱねたのです。

ネイティブにない見方で読む楽しみ

 言語形態で見ると、フランス語には男性名詞・女性名詞があり、どんな名詞であっても男女に振り分けられます。指し示すのが人以外であっても、「彼女」や「彼」といった代名詞を使います。注意深く読まないと、人間のことだと思っていたら、犬のことだったということもあります。フランス人なら、こんな誤読はないでしょうが、日本人が外国文学を読むメリットは、ネイティブにはない見方、感じ方ができることです。「こんな言い回しや考え方を日本人はしないな」と意識しながら読むことで、日本人とフランス人の2つの見方を比較しながら、フランス文学を楽しめるのです。原語で読めれば、さらにその経験を深めることができるようになるでしょう。

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この学問が向いているかも フランス文学


人文学部 フランス語学科 教授
桑原 隆行

先生の著書
メッセージ

 私の専門は19、20世紀フランス文学で、なかでも関心があるのは小説、旅行記(ゴーチエ、ロチ)、戯曲(フェドー)です。映画も好きで、フランスの映画監督でパトリス・ルコントという人が書いた小説を日本語訳しています。フランス語学科は、物語を楽しむことができる人、そして、「時は新幹線並みのスピードで過ぎ去る」というような比喩表現など、言葉による表現や言葉そのものを面白いと思える人におすすめです。フランス語を学ぶのは、「言葉を通して旅をする」ようなものです。さあ、フランス語の世界に旅してみましょう。

先生の学問へのきっかけ

 物語を楽しむのが好きで、小さい頃は日本文学を手当たりしだいに読んでいました。そして、「言葉」に関心を持つようになったのです。中学生になって英語に初めて触れ、面白いと感じ、高校生になると、フランス文学を翻訳で読むなかで「お気に入りの作品を自分で翻訳して読んでみたい」と思うようになりました。
 外国文学を読む楽しみは、知らない世界、例えば、人やその暮らしぶりなどが少しずつわかっていくことです。また、フランス語がわかるようになると、日本語の翻訳で読むよりも深く理解できるようになり、視野も広がりました。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

航空会社 キャビンアテンダント/旅行会社 海外旅行担当/ホテル業界 海外支店業務/ファッション・アパレル関係 販売企画

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