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講義No.07122

人の五感と密接な関係をもつ、オノマトペが秘めている可能性とは?

日本語との親和性が高いオノマトペ

 オノマトペとは、「ピカピカ」といった見た目の様子や「すべすべ」などの触り心地を表す擬態語と、「コンコン」などといった音を表す擬音語をまとめたものです。日本語は音節構造が緩やかで、オノマトペ自体が語彙(ごい)のカテゴリーとして確立されています。そのため、ほかの言語よりもオノマトペの種類が豊富で、「もふもふ」などのように新たに生まれた表現でもすぐに普及するなど、日本語はオノマトペとの親和性が非常に高い言語です。

人間の五感とオノマトペとの密接な関係

 オノマトペは、使い方によっては、ありきたりの形容詞よりもきめ細かな表現が可能です。オノマトペの音の組み合わせと人間の五感との関係は、茫洋(ぼうよう)としてつかみどころのないものだと思われてきました。しかし最近の調査と研究によって、両者の間には非常に深い関わりがあることが判明し、オノマトペが人間に対してどのような印象を与えているのかを、感性の項目ごとに測定できるシステムが考案されました。この「感性評価システム」を導入すると、身近なさまざまな場面で応用することが可能になります。

オノマトペの「感性評価システム」とは

 例えば、商品を作るときオノマトペの感性評価システムが使えます。購入者に印象づけたいイメージをいくつかの感性の項目に振り分けて入力することで、その商品に最もふさわしい音の組み合わせの新しい商品名やキャッチコピーを提案する仕組みを実現できます。また、オンラインショップで欲しい商品のイメージを表すオノマトペを入力すると、それに合致する商品を検索・表示するシステムも実現可能です。また、言葉の通じにくい海外で体調を崩したとき、「おなかがシクシク痛む」といった細かくて伝えづらい症状を説明するときに役立つ医療診断支援システムも、すでに考案されています。あやふやなようで、実は人間の感性と密接で理にかなった関係を持っているオノマトペには、さらなる可能性が秘められているのです。

参考資料
1:感性評価システムの出力結果:ずきん
2:感性評価システムの出力結果:もふもふ

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情報理工学域 Ⅰ類(情報系) メディア情報学プログラム 教授
坂本 真樹 先生

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メッセージ

 学校の勉強って、何のためにするのかわからないかもしれません。でも高校までの勉強は無心に身につけることをお勧めします。疑問を持つのは確かに大事です。ただし、それは「勉強すること」に対してではなく、その内容や世の中のさまざまな出来事に向けた方がいいでしょう。
 何気なく見る世界にも、疑問の種が転がっています。いろいろなことに目を向け、何事にも一生懸命に取り組むことで、あなただけの疑問を見つけてください。そのとき、これまでに身につけてきた知識が必ず役に立ちます。

先生の学問へのきっかけ

 私はもともと言語学を学んでいましたが、留学をしていた頃、話す言葉の違う人々とも通じる部分があることが不思議で、「私たちはどこまでが共通していて、どこからが違うんだろう?」と漠然と思うようになりました。「かりかり」「こりこり」といった「k」を使う音が固いものを表すという現象はいろいろな言語に共通していますが、日本語のオノマトペは外国人が習得するのは難しいとされています。音が人に与える印象の共通性と違いをコンピュータを活用してシミュレーションしたり、人の能力の不思議を研究するに至っています。

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