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東北文化学園大学の教員によるミニ講義

関心ワード
  • 発達障がい、
  • 自閉症、
  • 言語聴覚士、
  • コミュニケーション、
  • 脳、
  • 情報処理、
  • 聴覚、
  • 理解、
  • 支援、
  • 失語症

一人ひとりの違いを認めあって

自閉症スペクトラム

 「K.Yと言われるけど、どうすればいいんだ?」「なんでいつも相手を怒らせちゃうんだろう」などコミュニケーションや対人交流に困難を抱える人たちがいます。これに興味や活動の幅が狭く「こだわりが強い」と感じられる特徴を併せ持つ人たちを「自閉症スペクトラム」と呼びます。これは脳の情報処理の仕方が違うために起こると考えられていますが、困難の程度や種類は一人ひとり違います。また、その割合は百人に数人と決してまれではありません。

不思議な世界

 脳の情報処理の違いの影響は時に「こたつに入って見えなくなると、自分の足がどこにあるのかわからなくなる」などの感覚や、「毎日一緒にいるお母さんの顔が小学校2年までわからなかった」など認知の困難さや違いを引き起こすことがあります。ほかにもさまざまな影響がありますが、共通してみられる困難の一つが「情報を統合して意味を理解すること」です。会話をする時、私たちは相手の視線、表情、仕草、置かれている状況と合わせて言葉の意味を理解しますが、自閉症スペクトラムの人たちは言葉だけを聞いてしまう傾向が強く、結果として真意を汲み取れないことが多いのです。そんな相手には私たちが機転を利かせて言葉だけで真意を伝えることでスムーズなコミュニケーションができます。自閉症スペクトラムの特徴を知り、それに合わせてちょっと工夫するだけで大きな支援になります。

コミュニケーション支援を担う言語聴覚士

 言語聴覚士はコミュニケーション支援という視点から、自閉症スペクトラムの特徴を保護者や支援者に理解してもらい、違いを認め合いながらより良く生きていけるようサポートしています。言語聴覚士はほかにも失語症や聴覚障がいなどさまざまな言語・コミュニケーション障がいの評価、訓練、支援を行う国家資格の専門職です。
 自閉症スペクトラムには早期発見・早期治療が効果的です。言語聴覚士の活躍するフィールドは医療現場に限らず、幼稚園や学校教育の現場へと大きく広がりつつあります。

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この学問が向いているかも 言語聴覚学


医療福祉学部 リハビリテーション学科 言語聴覚学専攻 教授
藤原 加奈江

メッセージ

 私は、童謡詩人の金子みすゞの「みんなちがってみんないい」という言葉が大好きです。
 私たちの住む社会は、マジョリティ(多数派)の人々が過ごしやすいようにできています。でもマイノリティ(少数派)の人たちも適応しやすいように環境を整えたり、わかりやすい説明をつけて情報提供をするなど、ほんの少し考え方や見方を変えるだけで、世の中はずいぶん変わります。一人ひとりが違うことを知って認め合うこと、共に歩んでいこうと努力することで誰にとっても住みやすい社会が育まれると信じています。

先生の学問へのきっかけ

 「他人とわかりあうことの不思議さ」に興味を抱いたことが、コミュニケーションを学ぶきっかけになりました。アメリカに留学し言語心理学を学んでいたとき、言語聴覚士という資格をもった人と出会い、初めてその仕事に触れ、これこそ現場で役立つはずだと確信して学びを深めていきました。対人関係などがうまく築けない「自閉症スペクトラム」の子どもたちが通える場所を作り地域に貢献したいと思い、発達支援教室を開催しています。また、そうした子どもたちを支援できる学生を育てたいと考えています。

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