夢ナビWebセレクション

岡山大学 工学部の教員によるミニ講義

関心ワード
  • カーボンナノチューブ、
  • 自動車、
  • スマートフォン、
  • 材料、
  • 素材、
  • 低炭素社会、
  • 宇宙、
  • レアアース、
  • エレベーター、
  • 鉛筆

次世代への夢の新素材「カーボンナノチューブ」

鉛筆の芯と同じ成分の新素材

 鉛筆などに含まれている炭素は、ハチの巣状の平面的なシートが積み重なったような構造になっています。このシート状のひとつの層を取り出し、筒状に丸めたものが「カーボンナノチューブ」です。丸め方にもよりますが、径が約1~2ナノメートル(10億分の1メートル)です。このカーボンナノチューブを基板の上に高密度にびっしりと敷き詰め、横から引き出すと1本の糸のようになり、これをより合わせると糸になります。この糸は超軽量で、導電性があり、強度にも優れています。

車体や機体の軽量化で燃費の向上に

 自動車の配線に使われているケーブルの重さを合わせると約20キロです。これをカーボンナノチューブに替えれば重量は数百グラムになります。車体重量が軽くなり、燃費の向上、二酸化炭素の排出軽減にもつながります。これから電気自動車がどんどん普及していくので、ケーブルの軽量化が求められます。
 また、飛行機の制御には電気が多く使われ、電線の量はますます増える傾向にあります。この分野でも燃料の使用を減らすことができます。将来的には家庭まで電気を運ぶ電線として広く使用することもできます。さらに、現在計画されている宇宙エレベーターでもカーボンナノチューブのケーブルを使用することが検討されています。

スマホのタッチパネルにも

 カーボンナノチューブを引き出すときに、横幅を広くして引っ張るとシート状にすることができます。透明で導電性があるので、スマートフォンなどのタッチパネルに使うことができます。現在のタッチパネルは材料にインジウムなどが使用されていますが、これはレアアースと呼ばれる希少な金属なので、それに替わる材料が探されています。カーボンナノチューブのシートをタッチパネルに使ったスマートフォンは、すでに一部で実用化されています。
 低炭素社会の実現に貢献するカーボンナノチューブは、次世代の新素材として世界の各方面から注目を集めているのです。

再生スピードを変更できます。

次世代への夢の新素材 カーボンナノチューブ

夢ナビライブ2015 大阪会場

アイコン

カーボンナノチューブ、どこがすごいのか?

アイコン

講義を視聴する(1分 その2)

アイコン

講義を視聴する(1分 その3)

アイコン

講義を視聴する(30分)

この学問が向いているかも 電気・電子工学、環境・エネルギー工学


工学部 電気通信系学科 教授
林 靖彦

メッセージ

 我々の研究室では、「カーボンナノチューブ」という材料について研究しています。カーボンナノチューブというのは次世代の電線の材料としても注目されています。超軽量で、たくさんの電流を流すことができます。また、従来の材料ではなかなか実現できなかったことが実現できます。例えば自動車の重さを20キロぐらい減らせるという、非常にインパクトのある材料です。あなたも、ぜひ我々と一緒にこの技術の開発研究をしませんか。

先生の学問へのきっかけ

 「鋼鉄の数十倍の強さを持っていて、いくら曲げても折れないほどしなやかで、電気をよく通し、熱をよく伝える、炭素だけでできた細いチューブをもつ」、超軽量な「カーボンナノチューブ」の特徴に魅せられたことがきっかけとなって、今の研究分野の研究者をめざすことにしました。

TOPへもどる

夢ナビロゴ

夢ナビ編集部copyright(c) 2008- Frompage Co.,Ltd. All Rights Reserved.