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講義No.06253

宇宙で新奇な物質やエネルギーを探すには?

宇宙の9割以上は未知の物質とエネルギー

 広大な宇宙には、謎の部分が多く残されています。現在、宇宙の質量は、地球上にはない未知の物質である「ダークマター」が22%、正体不明のエネルギーである「ダークエネルギー」が74%を占めており、地球上にある通常の物質はたった4%にすぎません。今までの宇宙物理学は、アインシュタインの一般相対性理論を基本として考えられてきましたが、この理論では説明のつかない現象もあり、最近は新しい重力理論を確立しようという研究が盛んに行われていて、新しい学説が次々に発表されています。

宇宙空間にある見えない物質を探すには?

 一般相対性理論は、空間に物質があると、空間や時間の進み具合がグニャッと曲がり、引力を生み出すということを数式で表していて、それは実験によっても確かめられてきました。つまり、宇宙空間に何かしらの物質があるかどうかを検証するには、空間の曲がり具合を調べればいいのです。
 空間や時間のように目に見えないものが曲がっていることを調べるには、光を観測します。時空が曲がっていると、光もまっすぐには進みません。アインシュタインの時代は、皆既日食を利用して太陽の後ろにある星の光がどの程度曲がっているかを観測しましたが、現在ではハイテクの望遠鏡を使って銀河などを観測し、光の曲がり方を測ることで、どこにどれくらいの質量の物質があるのかを確かめることができるのです。

新奇な物質やエネルギーの存在の可能性

 宇宙には、通常の物質以外にダークエネルギーとダークマターの2種類しかないのでしょうか。もしかすると、その隙間には予想もつかない新奇なものがあるかもしれません。ダークエネルギーというのは、宇宙全体に広がり、宇宙空間を膨張させている斥力(せきりょく)という外に引っ張る力とされています。宇宙には、同じように斥力を持つ新奇な物質やエネルギーが存在するかもしれません。新しい理論や研究方法での宇宙に関する新たな発見が期待されているのです。

アインシュタイン博士の物理と宇宙

夢ナビライブ2014 仙台会場

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2つの相対論を発見したアインシュタイン

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この学問が向いているかも 理論宇宙物理学

弘前大学
理工学部 物理科学科 教授
浅田 秀樹 先生

先生の著書
メッセージ

 私は、アインシュタインの一般相対性理論を用いて宇宙に関する研究を行っています。特にダークマターとダークエネルギー、それに続く第3、第4の新奇な物質やエネルギーを宇宙の観測から見つけるための方法を調べています。一般相対性理論も、登場して100年たっていますから、新しい重力理論を打ち出せる可能性もあります。そうした重力理論を天文の観測、地上での実験を使って検証する方法も研究しています。2012年には、研究室の大学院生の研究成果が、アメリカの学会誌に掲載されて新聞報道されるという快挙もありました。

先生の学問へのきっかけ

 高校時代に数学と物理が好きだったので、大学は理学部に進みました。入学後、友人と自主的なゼミをやっていたのですが、そこで出合ったのが「アインシュタインの一般相対性理論」に関して書かれた本でした。おもしろいと感じて、以来、一般相対性理論を研究テーマに決めたのです。一つのことにはまる性格で、子どもの頃は、日本史の書籍やけん玉、ルービックキューブなどに夢中になっていました。現在の宇宙に関する研究でも、新しい計算を何日も考え続けることがよくありますが、パッとひらめいた時は本当に楽しいですよ。

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浅田 秀樹 先生がいらっしゃる
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 弘前大学は、人文社会科学部、教育学部、医学部、理工学部および農学生命科学部の5学部からなる総合大学で、すべての学問の基礎的領域をカバーしています。
 この総合大学という特性を生かして、本学では教養教育と専門基礎教育を重視した教育を行い、これからの社会に対応できる人材を育成することを目的としています。
 本学の学生は、歴史と伝統のある文化の香り高い弘前市で学びながら、地域の自治体や企業などと連携し、さまざまな活動に積極的に参加しています。

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