夢ナビ夢ナビは、さまざまな言葉をデータベースから検索・閲覧し、将来の進路を決める“きっかけ”を提供します。

講義No.06181

住民参加で作るハザードマップで防災力アップ

ますます重要視されるハザードマップ

 日本は大昔から、水害、土砂災害、地震などの自然災害と向き合ってきました。2011年3月の東日本大震災で甚大な被害が出て以降、「ハザードマップ」が一層重要視されるようになっています。ハザードマップとは、被害の範囲を予測して地図に表し、避難場所や避難経路を記したものです。災害が起きたとき被害を最小限に抑えるために、各市町村などが作製・配布していますが、残念ながらあまり広まっていません。

住民参加でハザードマップを作る

 役立つハザードマップとは、どのようなものなのでしょうか。例えば、学校や病院などの公共施設に加え、コンビニやガソリンスタンドなど民間施設の目印を入れると、避難場所がよりわかりやすくなるでしょう。また、外国人住民が多い地域には、その人たちの国の言葉でも表記しなければなりません。「どのような情報を載せるのか」「どこに配るのか」を吟味する必要があるのです。
 近年、ハザードマップの作製を自治体まかせにせず、住民自らが使いやすいものを作ろうという動きが生まれています。インターネット上で地図の作製と共有ができる「eコミマップ」を独立行政法人の防災科学技術研究所が無料で公開しているので、これを活用する人たちも増えています。

マップ作製を通して災害時のリスクを知る

 「eコミマップ」のように住民が参加してデジタル地図を作ることを「参加型GIS」と言います。参加型GISを利用したハザードマップのメリットは、地域の特徴を入れた地図を手軽に作製・更新ができるので、常に最新の情報を住民が共有できることです。個人情報が含まれるため閲覧者の制限は必要ですが、「一人暮らしの高齢者の家」などの情報を加えれば、イザというときに支援が必要な人の居場所もわかりやすくなります。
 ハザードマップは災害時に役立つだけではなく、住民が日頃から危険な場所を知り、緊急時のリスクをシミュレーションすることに意義があります。住民自らが防災力の高いコミュニティを築く時代に入っていると言えるでしょう。

再生スピードを変更できます。

アイコン

講義を視聴する(1分)

アイコン

講義を視聴する(1分 その2)

アイコン

講義を視聴する(1分 その3)

アイコン

講義を視聴する(30分)

この学問が向いているかも 地理学

名古屋大学
文学部 環境・行動学コース 教授
岡本 耕平 先生

先生の他の講義を見る 先生の著書
メッセージ

 地理学は、自然科学から人文・社会科学まで幅広い領域におよぶ学問です。地理学教室では、地図や鉄道、旅行、動物など、いろいろなものに興味のある学生が学んでいます。「好きなことが、どの分野にあてはまるかわからない」「関心のあるテーマはあるけれど、既存の分野にあてはまらない」というあなたは、ぜひ大学で地理学を専攻してほしいと思います。多様な関心を持つ学生と同じ教室で学んで刺激を受け、フィールドワークで実際に土地に足を運び、あなたの視野がグッと広がることを約束します。

大学アイコン
岡本 耕平 先生がいらっしゃる
名古屋大学に関心を持ったら

 名古屋大学は、研究と教育の創造的な活動を通じて、豊かな文化の構築と科学・技術の発展に貢献してきました。「創造的な研究によって真理を探究」することをめざします。また名古屋大学は、「勇気ある知識人」を育てることを理念としています。基礎技術を「ものづくり」に結実させ、そのための仕組みや制度である「ことづくり」を構想し、数々の世界的な学術と産業を生む「ひとづくり」に努める風土のもと、既存の権威にとらわれない自由・闊達で国際性に富んだ学風を特色としています。この学風の上に、未来を切り拓く人を育てます。

TOPへもどる