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講義No.06168

太陽はもともとは、2つの星だった?

星の誕生

 星はどのようにして生まれるのでしょうか? 太陽系で言えば、中心にある太陽(恒星)とその周りを公転する惑星では、でき方が違います。太陽は、宇宙に漂うガスが集まって固まりになり、その固まりの重力によってさらに縮んでできたものです。しかし、ビッグバン後の宇宙に漂うガスは、ほとんどが質量の軽い水素とヘリウムでした。このような元素だけでは、地球のような重い元素からなる固体惑星は誕生できません。

太陽系はどのようにしてできたのか

 宇宙で最初にできる「ファーストスター」と呼ばれる星が超新星爆発を起こすと、水素とヘリウムより重い元素(重元素)がばらまかれます。すると、宇宙空間には水素、ヘリウムのほかに重元素も存在することになります。ガスの濃い場所では重力によって物質が引き寄せられ、やがてガスの固まりになります。その固まりはさらに収縮しますが、収縮と同時に徐々に回転速度が大きくなって円盤のような形になっていきます。その後、中心に太陽のような恒星ができるのです。一方、地球のような惑星は、太陽ができた残りのガスの中の重元素が円盤の赤道面に集まってできたものと考えられています。

星が遠心力でちぎれる?

 ガスの固まりの回転は、その大きさが縮むほど速くなります(角運動量保存の法則)。この回転が速くなると遠心力が働いて、円盤状になるのです。遠心力が強くなると、ガスの固まりは2つにちぎれてしまうことがあります。その後ちぎれたガスは2つの星になります。これは「連星」と呼ばれ、2つの星が互いに引き合いながら回る様子が、これまでにたくさん観測されています。誕生した星の半数以上が連星であるとされているのです。ガスの固まりが3つ以上にちぎれて3つ以上の星になることもあります。実は、もともとは太陽も連星だったのかもしれません。ほかの星が接近することで片方がどこかにはじき飛ばされてしまったか、ほかの何らかの重力相互作用によって一方が離れてしまったのではないかと考えられているのです。

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この学問が向いているかも 宇宙物理学、理論天文学

九州大学
理学部 地球惑星科学科 准教授
町田 正博 先生

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メッセージ

 私の所属する惑星系形成進化学研究室では、太陽系の起源や星のでき方などを通じて、宇宙の進化の過程を研究しています。私は、ビッグバン後の宇宙でどのようなことが起こり、星ができたのかなどを、物理学の理論を駆使してスーパーコンピュータでシミュレーションし、解明しようとしています。研究室にはほかに、実験で宇宙の進化を解き明かそうとする先生もいますので、理論と実験のどちらに興味がある人も研究に打ち込めるのが特長です。天体や宇宙の謎に挑みたいというあなたを歓迎します。

先生の学問へのきっかけ

 高校時代の担任の先生が、『ホーキング、宇宙を語る』という本を薦めてくれたのが、「宇宙物理学」「理論天文学」の分野に進んだきっかけです。初めてその本を読んだ時、難しくて内容はよくわからなかったのですが、「宇宙の成り立ちを知りたい」と強く思いました。また大学で勉強して、本の内容を理解したいという気持ちにもなりました。
 この分野は、新しいデータが日々見つかっており、発展途上にあります。広大な宇宙を物理学の法則を使って小さなコンピュータで再現し、進化の過程を理解しようとするところに、面白さを感じています。

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