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講義No.06147

夢の新材料「カーボンナノチューブ」が変える未来

世界最強・超軽量の新材料

 硬さ・強さはダイヤモンド並み、同じ重さの鉄の数百倍の強度があり、アルミの2/3という軽さ、電気をよく通し、熱もよく伝える、構造によっては半導体にもなるという、夢の材料があります。その材料の名は、1991年に日本で発見された「カーボンナノチューブ」です。黒鉛筆の芯の材料になるグラファイトやダイヤモンドなどと同じ炭素原子でできていて、それが網の目のように結びつき、管状になった物質です。

自動車の燃費が3倍に、環境にも優しい

 カーボンナノチューブは、カーボンファイバーという現在、自動車や飛行機、ロケット、人工衛星、テニスラケットやスキー板などに利用されている新材料の「さらに次の材料」と言われています。将来カーボンナノチューブが身近なものに使われたら、生活はどう変わるでしょうか。例えば、自動車の車体を従来の鉄からカーボンナノチューブに置き換えると重さは約3分の1になると考えられます。重さが3分の1になると燃費は約3倍向上しますから、それだけ燃料を使わずに済み、輸送費が大幅に削減できます。使用する燃料が少なくて済めば、CO2の排出減にもつながります。つまり、ものの値段や乗り物の運賃が安くなり、環境にも優しいのです。

待ち望まれる実用化

 カーボンナノチューブは、直径0.5nm(ナノメートル)から数10nm(1nmは10億分の1m)と極めて小さいので、利用するには糸状やプラスチックと混ぜてシートにするなど使いやすい形状にしなければなりません。しかし現段階では、加工したときの強度はまだカーボンファイバーに劣ります。また高純度のカーボンナノチューブを大量生産する技術が見つかっていません。石油からつくるカーボンファイバーは価格が高いことが難点ですが、カーボンナノチューブはものが腐るときにできるメタンガスなど炭化水素からつくれるので、技術が確立されれば低コストで生産できるでしょう。世界が変わる究極の材料の完成が待たれます。

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この学問が向いているかも 複合材料工学

静岡大学
工学部 機械工学科 教授
島村 佳伸 先生

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メッセージ

 機械工学科というと、ロボットや宇宙ロケット、鉄道、自動車、飛行機などさまざまな機械に関わるイメージがあると思います。しかし、機械をつくるための材料の開発やそれを安全に使うための実験も大切で、私の研究室ではそのような研究をしています。「ものづくりの基礎」というべき分野ですから、さまざまな産業に直結しています。機械に興味がある人だけでなく、ものづくりが好きで21世紀を担う新素材をつくってみたい、社会の安心・安全に貢献したいという人も機械工学科をめざしてくれるとうれしいです。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

自動車メーカー設計、機械技術者、自動二輪メーカー設計、機械技術者、タイヤメーカー設計、機械技術者、電機メーカー設計、機械技術者、重工メーカー設計、機械技術者、鉄鋼メーカー機械技術者、繊維メーカー機械技術者

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