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長野大学の教員によるミニ講義

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川の魚の恋愛模様:ヨシノボリのメスは子育て上手なオスが好き

求愛ダンスでメスを射止める

 理想の結婚相手を考えたとき、頭がいい人、高収入な人、優しい人……、いろいろな基準があると思います。実は、人以外の動物も素敵なパートナーを見つけようと考えて行動しています。動物の場合、「パートナー=繁殖相手」です。
 ヨシノボリというハゼ科の川魚の場合、相手選びの主導権はメスにあります。この魚は、春から夏にかけて産卵のシーズンを迎えるのですが、オスはメスの前で求愛のダンスを行います。メスが気に入れば、オスが巣にしている石の裏側に2000個ほどの卵を産み、オスは精子をかけます。
 卵を産んだメスは、エサを食べに行ってしまい、残されたオスは卵を外敵から守りながら、ふ化するまで世話を行います。その期間は、約2週間。オスはほとんど何も食べずに、巣の中でじっと耐えるのです。ふ化した後は、自分の体力を回復させ、次の繁殖に備えます。

よいオスの条件は泳力があること

 人間は、数年お付き合いをしてから結婚となる場合が多いですが、ヨシノボリの求愛ダンスは、せいぜい数分です。メスは自分の子孫を残すために、この短い時間で、オスの健康状態を見極める必要があります。不健康なオスは、いい加減に子育てをしたり、卵を食べてしまうからです。健康的なヨシノボリのオスは、速い流れの中でも平気な顔で求愛ダンスを踊ることができます。ですから、メスは速い流れの場所で求愛ダンスを踊ることができたオスをパートナーとして選びます。

繁殖のメカニズムを知ることが河川環境の向上に

 魚の恋愛行動を知った所で、何の役にも立たないと思う人がいるかもしれませんが、それは違います。いま、日本の川は、ダムを作ったり、コンクリートで整備したりして、魚がすみにくくなっています。川の生態系を壊さないように人と魚が共生することは、私たちが川から恵みを受け取り続けるために、とても大切なのです。すべての川を自然の状態に戻すことは困難ですが、魚の生態や繁殖のメカニズムを知り、彼らにとってもすみやすい川を作ることがいま求められているのです。

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雌雄の違いはなぜ進化?~性淘汰の視点から

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嘘がつけないオスの健康状態

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この学問が向いているかも 河川生態学


環境ツーリズム学部 環境ツーリズム学科 教授
高橋 大輔

先生の著書
メッセージ

 私たち人間の生活は、さまざまな自然の恵みによって支えられています。自然の恵みを産みだす生態系は、いろいろな生き物たちが関わり合いながら作られています。私が専門にしている生態学は、そんな生き物たちの暮らしやお互いの関わり方を明らかにしていく学問です。
 こうした生態学の研究を通じて、身の回りの生き物たちとの関わり合いについて感じながら、自然について理解を深め、人と自然がうまく共生していく方法を一緒に探っていけたらと思います。興味があるあなた、ぜひ生態学の研究に取り組んでみてください。

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