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岡山大学 環境理工学部の教員によるミニ講義

関心ワード
  • アイザック・ニュートン、
  • 歴史、
  • 方程式、
  • 遺伝子、
  • 数学、
  • 未来、
  • 予測、
  • 計算、
  • 確率、
  • モデル(自然科学)

数学の持つ可能性の広がり

数学で、未来を予測

 数学は、理論を考えたり、定理を証明したり、それがどのような意味を持つのかを考えることが主体の学問です。また数学は、天体の運動を調べたり、飛行機がどのように飛ぶのかなど物理学に応用されてきました。これらは歴史が古く、ニュートンの時代から行われてきました。現代では数学はさまざまな分野に応用されていて、生物や生命の分野にも広がっています。数学の中でも微分方程式は、法則と現在の状態がわかれば、確実に未来が予測できるという特徴を持っています。

微分方程式で個体数を割り出す

 生物の分野では集団の数について計算します。例えば漁業資源の場合、マグロやイワシ、サバなどの漁獲高をもとに、現在の資源量や将来の数の変化について研究します。そして、どれくらいの魚の数を獲れば漁業資源が枯渇しないのかといった計算を行います。漁獲高だけでなく、水温や生息場所などの情報を取り込んで研究することもできます。
 もちろん人間の数も計算できます。少子高齢社会の現代の日本では大変重要なことで、現在のデータをもとにしてモデルによって年齢構成などの将来の予測を行い、どのような対策をとればいいのかを提言することができます。
 パンダやトキのように個体数の減っている動物の場合、絶滅の確率がどの程度なのかを予測し、どれくらいの個体数に戻れば絶滅の危険性がなくなるのかを計算します。この場合は確率の計算を行い、最終的に個体数がゼロになる確率が十分小さくなるようにできれば絶滅を防ぐことができます。

次の世代を計算

 集団中の遺伝子の頻度が次の世代でどのように変化するかを計算することもできます。クジャクのオスは立派な尾羽(おばね)を持っています。これはメスに対する大きなアピールです。またメスはきれいな尾羽を持つオスの子どもを産むことで、孫が増えます。数学的には、立派な尾羽を持つ遺伝子の頻度が次の世代でどれくらい増えていくのかを計算することができます。このように数の変化を、時間的な推移で見る数学は広い分野で活用されています。

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病気の流行と数学

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病気の流行予測とデータの分布

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この学問が向いているかも 生物数学


環境理工学部 環境数理学科 教授
梶原 毅

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メッセージ

 数学を使って、生物、生命や医療などの問題を研究しています。個体数の変化や人口問題、漁業資源なども数学で研究できるのです。生物の行動や進化を数学で考える研究もしています。病気の流行や感染したときの体の中の様子なども調べることができます。あなたが高校で習っている「数学Ⅲ」の内容を発展させた微分方程式などを使って研究します。それによって新しい数学の世界が広がっていきます。こうした研究が少しでも世の中の役に立てばと考えています。あなたも一緒に研究してみませんか。

先生の学問へのきっかけ

 環境理工学部の環境数理学科に所属し、数学の研究を行なっていました。応用数学分野の講義を聞く機会があり、数学を使って環境、医学、生命科学などの問題を研究できることを知ったことが、興味持ったきっかけです。その後は、日本数理生物学会などでの交流を通して、研究の幅を広げています。
 研究分野の中でも、病気の「流行」は人間の生存に直接影響を及ぼす深刻な問題で、データも残されていることなどから、数学を用いた研究が非常に有効な分野であり、興味を持って研究しています。

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