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講義No.05627

科学的な分析で、最適なサービスを提供する

「サービス・サイエンス」の起こり

 21世紀に入り、世界経済の中でサービス分野の重要度は増し、日本でもGDPや従業者数の70%を占めるようになっています。同時にサービス利用者の生活スタイルや価値観、経済環境は多様化し、サービスを科学的に分析する必要が生まれました。統計学とマネジメント手法を組み合わせた「顧客タイプ別サービス効果分析システム」もその一環で、各顧客タイプのニーズや好み、行動特性を踏まえた最適なサービス提供方法を導き出すことができます。図書館サービス、化粧品やファッションなどの分野は特に個人の価値観が出やすいので、このシステムの活用が特に期待されています。

最適な「おもてなし」を探る

 一方、日本のサービス産業が抱える課題として、生産性の悪さがあります。「おもてなし」が固有の文化と言われるように、日本のサービスは高品質という定評があり、それは良いことです。しかしあるタイプの利用者から見ると過剰サービスに映ることもあり、効率的でないと思われるときがあります。人材育成に関しても、従業者の経験やセンスに頼る部分が大きく、適性のない人が従事すると大変な労力を強いられます。最適なサービスと人材育成のためにも、利用者のニーズを的確に掴む必要があるのです。

サービスに必要な能力は

 現在、ビジネスの世界では社会人基礎力やコンピテンシー(高い成果を挙げる人の行動特性)といったワードがよく使われています。しかしサービスの歴史はまだ浅く、さまざまな経歴の人が同じ企業に集まるため、どんな能力が求められるのか把握しにくい状況があります。実際に、活躍している人を分析すると、まず「行動力」や「意欲」「コミュニケーション能力」はどの業種でも求められていますが、さらに情報通信業であれば、「社交性」や「計画性」「スピード」といった具合に、業種ごとに特に必要な能力もわかるのです。このように必要な能力を客観的に明らかにすることで就職のミスマッチが防げますし、一人ひとりのキャリア育成に生かすこともできるでしょう。

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この学問が向いているかも サービス・サイエンス、経営情報学、統計学

電気通信大学
情報理工学域 Ⅰ類(情報系) 経営・社会情報学プログラム 教授
椿 美智子 先生

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メッセージ

 自分の「得意」なものを生かして、社会の中で活躍してください。まずは勉強に力を入れ、いろいろな科目を得意にすることです。そして学んだことが何に生かせるのか、常にアンテナを張り巡らして調べ、人の話を聞くなどしてより深く知ってほしいのです。現在は「サービスの時代」とも言われています。将来、情報通信系も含めて、サービス分野の職業に就く人も多いでしょう。工学系の考え方や知識・技術を持って、サービス分野へ進むとさらに強みになります。

先生の学問へのきっかけ

 人はそれぞれ違うのに、同じ教育を受け、同じように評価されることに、中学生の頃から、疑問を抱いていました。のちに、それが研究のきっかけとなるのですが、学生時代は、工学分野で博士号を取る女性は珍しく、孤独感との戦いでした。そんなとき背中を押したのが、研究者だった両親や恩師に言われた「今度は、あなたたちが切り開く番」という言葉でした。オックスフォード大学に留学中、世界各国の女性たちと交流を持ったことで、ずいぶん充実した日々を実感できるようになりました。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

各サービス業種のマーケティング、データサイエンティスト、公共サービス部門システムエンジニア、総合研究所研究員、病院コンサルティング、会計システム設計・開発、品質分析

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椿 美智子 先生がいらっしゃる
電気通信大学に関心を持ったら

 電気通信大学は、日本初の電気通信単科大学として無線技術者の養成はもとより、電気通信科学のあらゆる分野にわたって古くから研究者や技術者を送り出してきました。先端科学技術を支える全分野を網羅し、電子・情報分野に特化した研究、教育を行うユニークな大学です。社会に信頼され、社会から頼りにされる大学を目指し、ものづくりに意欲を燃やす学徒の期待に応える教育環境を提供します。

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