夢ナビ夢ナビは、さまざまな言葉をデータベースから検索・閲覧し、将来の進路を決める“きっかけ”を提供します。

講義No.05283

三つの車輪でバランスを取る玉乗りロボット

倒立振子制御を応用した玉乗りロボット

 世界中で、さまざまなロボットが研究されています。そんな中に、まだ珍しいといえる「玉乗りロボット」があります。これは、倒立振子(とうりつしんし)の制御を応用したものです。倒立振子とは、下向きの振子を逆に立てたもので、手のひらにほうきを立ててバランスを取る遊びと同じ理屈です。segway(R)(セグウェイ)という電動立ち乗り二輪車の乗り物がありますが、これも倒立振子の制御を応用したものです。ただ、segway(R)は左右に移動するには、一旦旋回しなくてはなりません。そこで、前後左右を自由に動ける車輪を使えば、玉の上で上手にバランスを取るロボットもできるのではないか、と考えられました。

前後左右に動く特殊な車輪を製作

 第一弾として、茶筒型のパイプに乗って、左右にバランスを取るロボットを作ることに成功しました。その後、通常の車輪の側面に小さいローラーをたくさん付けることで、車軸方向に自由にスライドし、回転する方向には駆動力を伝えるという特殊な車輪を製作し、この車輪を三つ使って前後左右に玉を転がすメカができました。そこに、左右にバランスを取るロボットに組み込んだプログラムを2セット分コピーして、車輪を回すプログラムを足したところ、見事にボールの上でバランスを取ることができたのです。ボールとして最適なのは、固くて摩擦のあるものです。そこで、ゴムスプレーで表面をコーティングしたボウリング玉が使われています。三つの車輪がボールの上にしっかりと載ってバランスを取り、10kg程度のブロックを載せることも可能です。

全方向に回転できるモーターを開発

 現在では、更なる進化をめざして、車輪を付けなくても、最初から全方向に回転できる球型モーターの開発が進められています。これで、車輪を含む複雑なメカがなくても、玉とロボット本体だけで動くようになります。重い荷物があっても、玉乗りロボットがそれを持って人間の後ろからついてきてくれる、そんな日もそう遠くはないかもしれません。

再生スピードを変更できます。

アイデアをカタチにするロボット開発工学

夢ナビライブ2016 仙台会場

アイコン

人型じゃない、丸い円盤でもロボット?

アイコン

ドローンはロボット?洗濯機はロボット?

アイコン

学生「あれ作りたい!」→作ってみた結果

アイコン

講義を視聴する(30分)

この学問が向いているかも 機械工学、ロボット工学、メカトロニクス

東北学院大学
工学部 機械知能工学科 教授
熊谷 正朗 先生

メッセージ

 高校生のあなたは、将来何の役に立つのかわからないと思いながら、受験のために数学や物理を勉強しているかもしれません。でも、実は三角関数や行列、微積分、ベクトルなどは、ロボットの開発に直結しているのです。僕自身、そのことに気付いたのは大学3年生になってからでした。高校生のときにそれがわかっていたら、もっと別の勉強の仕方があったかもしれないと思っています。きっと今の勉強が役に立つときがくるので、それを信じて、自分の夢のために努力してください。

先生の学問へのきっかけ

 子どもの頃から工作が好きで、小学生の時に電子工作とプログラム作りを始めました。大学では、高性能コンピュータを使わせてくださった教授のもとでソフト系の知識を磨き、勉強分野として選んだ機械工学を加えてロボット系の基礎が定まりました。ロボットアニメを見て育った影響も強いと思いますが、大学院では2脚歩行ロボットの研究をしていました。その後、自分のやりたいことがわからなくなったこともありましたが、学生の希望を実現しようとした結果、センサやモータの開発を含む幅広く「ロボットをつくること」が専門になりました。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

自動車会社技術者/生産設備・メカトロニクス開発会社技術者/ソフトウェア開発会社技術者/鉄道会社技術者/電力機器設計製造会社技術者/機械・電気・ソフトウェア関連 幅広く、主に開発系技術者および保守管理

大学アイコン
熊谷 正朗 先生がいらっしゃる
東北学院大学に関心を持ったら

 東北学院は、1886年(明治19年)に誕生して以来、キリスト教精神に基づく「人間教育」を展開し、これまで約16万人もの卒業生を社会に送り出してきました。
 一人ひとりの学生を大切にする「学生本位」の姿勢。
 それは、120余年を数える歴史の中で、いつも変わらずに流れ続けている私たちの考え方。
 東北学院大学というステージで、あたらしい未来を、可能性を、ぜひ手に入れてください。

TOPへもどる