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講義No.05005

救急医療から診断、手術、治療まで~活躍する医療ロボットの未来~

救急車が来るその前に!

 119番通報してから救急車が現場に到着するまで平均7.7分です。そんな結果が、消防庁から平成20年に発表されました。驚くことに救急車の到着する時間は、その10年前よりも1分ほど遅くなっています。心肺停止に陥った場合、脳に5分以上血液が届かないと、機能回復の見込みは低くなります。ですから、最初の5分間で適切な応急処置をすることが非常に重要です。そこで開発されたのが、「プレホスピタルケアロボット」です。

市民の命を守る「救命支援ロボット」

 プレホスピタルケアロボットは、その名の通り患者さんが病院に到着するまでの間、治療を支援するロボットです。車椅子の形をしており、肘掛に腕を乗せると血圧から心拍、心電図までとってくれるというスグレモノです。しかも、測定したデータは瞬時に病院へ送られるばかりか、テレビモニター越しに医師と対話もできるので、現場に居合わせた人が医師のアドバイスを受けながら応急処置をすることも可能です。さらに、GPS(全地球測位システム)で位置情報を確認して、万が一のときに遠隔操作で救急車を呼ぶこともできます。このプレホスピタルケアロボットをコンビニや映画館、駅など、市民の身近な場所に設置すれば、いざというときの強い味方になります。

病院をもっと便利にするロボット

 これから医療は、コンピュータをはじめとした最先端技術を取り入れて、病気の状態の解明や診断、治療に生かす「医工学」の分野がますます発展していきます。救命支援ロボットや手術支援ロボット以外にも、病院全体をロボット化しようという動きがあります。例えば、病院のあらゆるルートを入力しておき、患者さんは受付で診察券をかざすだけで、その日の検査を効率よく受けられるように、混み具合を調節しながら誘導してくれるロボットが開発中です。これも既に技術的には実現のめどが付いているので、今後の課題は、製品化して、日本が世界に誇れる医療ロボット産業として定着させることです。

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この学問が向いているかも 医学、医工学

九州大学
大学院医学研究院 先端医療医学部門 先端医療医学講座 教授
橋爪 誠 先生

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メッセージ

 先端医療の研究開発を実際の診療に役立てるため、九州大学病院に国内で初めて、先端医工学診療部が設置されました。その中で私たちは、「ロボット手術」や「手術ナビゲーション」などの研究をしています。医療の研究は、もはや医師だけで成り立つものではありません。工学、薬学、農学など多様な専門家が知恵を出し合っているのです。だから、あなたには、多様な経験や知識がこの分野で役立つことを理解してほしいと思います。そして、寄り道をしても夢をあきらめなければ、いつか実現するチャンスが巡ってくることを信じてください。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

電機メーカー開発研究員、医薬品メーカー開発研究員、自動車メーカー開発研究員、大学・研究機関教員、民間病院医師、公立病院医師など

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橋爪 誠 先生がいらっしゃる
九州大学に関心を持ったら

 九州大学は、教育においては、世界の人々から支持される高等教育を推進し、広く世界において指導的な役割を果たし活躍する人材を輩出し、世界の発展に貢献することを目指しています。また、研究においては、人類が長きにわたって遂行してきた真理探求とそこに結実した人間的叡知を尊び、これを将来に伝えていきます。さらに、諸々の学問における伝統を基盤として新しい展望を開き、世界に誇り得る先進的な知的成果を産み出してゆくことを自らの使命として定めています。

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