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岡山大学 工学部の教員によるミニ講義

関心ワード
  • 燃焼、
  • 三態、
  • プラズマ、
  • バイオエタノール、
  • 化学、
  • 燃費、
  • エンジン、
  • 開発、
  • 省エネルギー、
  • 研究、
  • 機械工学、

プラズマを活用して、理想の燃焼状態を実現する

プラズマとは何か

 物質は、常温では多くのモノが固体です。固体の温度を上げていき、融点を超えると溶け出して液体になります。さらに液体の温度を上げていき、沸点を超えれば、今度は気体となります。これらは物質の三態と呼ばれます。では、気体となった後も温度を上げ続けると気体を構成している分子がバラバラになり、電子などが自由に動き回る状態になります。これが「プラズマ」状態です。このプラズマを活用して、燃焼を促進する研究が進められています。

プラズマを活用してモノを燃やす

 これまで燃焼の研究は、主に機械工学や化学の分野で行われてきました。しかし、プラズマの活用で新しい燃焼方法を開発できる可能性が出てきたため、研究分野も広がっています。
 プラズマを作るのは、意外に簡単です。一つの例ですが、家庭用の電子レンジに使われているパーツを応用すれば、マイクロ波によりプラズマを出すことができます。このプラズマを、例えばエンジンの点火プラグの先のところに供給したとします。すると、着火すなわち燃料に火が点いた時点で燃焼が一気に広がります。このメカニズムを応用すれば、燃料が薄い混合気を使ってもきれいに燃やすことができます。いわゆる「希薄燃焼」と言われる燃焼形式で、熱効率が向上して省エネになります。また、窒素酸化物、一酸化炭素、「ハイドロカーボン」と呼ばれる未燃ガスや微粒子などの有害排出物質を減らすこともできるのです。

理想的な燃焼状態を実現するプラズマ

 希薄燃焼では、初期火炎の形成が不安定になりますが、プラズマのおかげで安定した火炎になり、燃焼がスムーズに進みます。燃焼時にプラズマを投入することで、反応を活性化させるOHラジカルが生み出されます。このOHラジカルが燃焼を一気に加速するのです。今後、プラズマの活用が期待されているのは、バイオエタノールエンジンです。バイオエタノールはCO2削減に貢献する燃料の一つとして期待されており、より燃費のよいエンジンを開発することが可能だと考えられています。

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この学問が向いているかも 熱工学、流体工学、動力熱工学


工学部 機械システム系学科 教授
冨田 栄二

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メッセージ

 自分が考えたこと、研究したことは、人にきちんとわかってもらってこそ意味があるものです。そこで、私の研究室ではプレゼンテーションに力を入れています。プレゼンテーション能力は、社会に出てからも必ず役に立つはずです。
 役立つと言えば、省エネに関する研究も同じです。省エネの重要性は高まる一方であり、そのカギとなるのが「燃焼」です。仮に高校の数学など理系科目にあまり関心がなくても、もしあなたが自然現象全般に興味があるなら、ぜひ一緒に燃焼を研究し、省エネに貢献しましょう。

先生の学問へのきっかけ

 小さい頃から乗り物に興味を持っていました。「飛行機はどのようにして飛ぶのか」「電車はどのようにして動くのか」「自動車はどのようにして走るのか」そして「それらはなぜ人が走るよりずっと速く移動できるのか」、その「メカニズムを知りたい」「自分で乗り物を作ってみたい」というのが機械工学という分野に進んだ原点です。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

自動車メーカー研究・開発・設計者、自動車部品メーカー研究・開発・設計者、重工業メーカー研究・開発・設計者、一般機械メーカー研究・開発・設計者

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