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講義No.03021

汗は優れた体温調節システム

汗は人間にとって大切な体温調節の仕組み

 暑い部屋で毎日運動をすると、汗をたくさんかくことで暑さに強くなります。これは「短期暑熱順化(たんきしょねつじゅんか)」といって、体温を上げずに運動を長くできるようにするための身体の仕組みです。汗は蒸発するときに熱を奪うことで、体温を調節しています。人間は哺乳類の中でも優れた発汗システムを持っており、暑い夏でも運動など活発に活動することができます。ファッションに邪魔なので汗は敬遠されがちですが、汗をかくことは大切なのです。
 しかし汗をかかない動物もいます。汗腺のない犬は、暑いとき、舌を出してハアハアと呼吸しています。舌の表面で気化作用を起こして強制的に熱を捨てているのです。また羊や山羊、鳥も汗をかけないので気道粘膜から水分を蒸発させて熱を捨てます。これらは人間の汗に比べたら、効率が悪いものです。

環境によって汗腺の数は決まる

 人間の汗腺による体温調節能力は、生まれて2歳くらいまでの環境で半分以上決まると言われています。それまでに暑いところで汗をかくことを経験すると、たくさん汗をかける体質になります。環境によって、汗腺の数が決まるのです。日本で生まれ育った子どもと、熱帯の東南アジアで育った子どもでは汗腺の数が違います。同じ両親から生まれても、暑い地域で育った子どもは汗腺の数が増えるのです。一方、寒い地域で育った子どもは汗腺の数はそれほど多くありません。エアコンのある快適な環境で子どもを育てると、汗腺が少なくなり、将来、熱射病で倒れてしまうような体になる可能性があるので注意しなければなりません。

良い汗のかき方と悪い汗のかき方

 汗は皮膚の上で蒸発させてはじめて、体温を捨てる働きをします。例えば体育館競技で選手が床に落とした汗は、皮膚から蒸発していないので体温調節には関係ありません。これを「無効発汗」と言います。身体のためには、汗をポトポト落とさずに、じわじわと蒸発させるのがよいのです。このように汗のかき方にも良し悪しがあります。

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この学問が向いているかも 健康科学、運動生理学

中京大学
スポーツ科学部 スポーツ健康科学科 教授
松本 孝朗 先生

メッセージ

 中京大学スポーツ科学部には、スポーツを通じて社会に貢献する人、スポーツの楽しさを伝える人、研究者をめざす人などいろいろな目標をもった学生がいます。中には世界のトップをめざすアスリートもいて、スポーツに関わる分野を志す人にとっては、そういったアスリートの姿を間近に見ることは非常に勉強になります。
 またスポーツ学部の教員には、体育学のエキスパートだけではなく、私のように運動生理学や、スポーツ医学などのいろいろな分野の専門家がおり、幅広い指導を受けることができる環境の大学です。

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