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鳥取大学 工学部の教員によるミニ講義

関心ワード
  • 宇宙船、
  • 航空宇宙工学、
  • 宇宙、
  • 飛行機、
  • ロケット、
  • 宇宙工学、
  • 空気、
  • 大気圏、
  • 翼、
  • 流体

飛行機と流体の密接な関係

流体って何?

 「流体」とは、自由に形を変えることができ、それが元の形に戻らないものです。代表的なのは水と空気です。航空や宇宙工学で扱う流体は、主に気体です。
 空気があるところをものすごい勢いで突っ走ると、前方に衝撃波ができます。その後ろ側では温度、圧力、密度が急激に上昇し、流れは機体前面で止まります。つまり、流れている流体を止めると、持っていた運動エネルギーが熱エネルギーなどほかのものに変わるということです。流体の理論によれば、マッハ数10で飛んでいるときの機体前面の空気は摂氏6000度にまで上昇します(実際には化学反応が起こるためもっと低い値になります)。この飛行体の周りにある空気が、流体です。

大気圏突入時の流体の状態がすごい

 大気圏に突入した途端にブワーッと炎に包まれる宇宙船の映像を見たことがありますか? これは大気圏外から入ってくるので「再突入」と言う状態です。このとき、中の人や機体を守らなくてはいけないのですが、宇宙船の周りは極めて不安定な状態になっています。大気中には窒素と酸素がありますが、大気圏突入時には、激しい熱により、流体の窒素や酸素の分子から電子が外に飛び出した状態、つまり流体がプラズマ化した状態になり、炎に包まれているのです。この状態は、N2+(窒素イオン)、O2+(酸素イオン)などが混在しているとんでもない状態です。温度を測ろうにも、いろいろな温度が存在してまちまちで、一定ではありません。このようにちょっと厄介な状態の流体も、宇宙工学では研究の対象となります。
 また、流体の専門家が航空機づくりに関わるとき、翼の部分を重視します。コンコルドや戦闘機で使われている、三角形のデルタ翼という翼があります。これに例えばノコギリ状の突起をつけると、低速時における空力特性が向上します。一方、コンコルドは超音速で飛ぶため衝撃波による音がうるさく、残念ながら生産停止になってしまいました。できるだけ静かに、そして燃費よく飛ぶ飛行機をつくるには、流体の研究が重要なのです。

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この学問が向いているかも 航空宇宙工学、機械工学


工学部 機械物理系学科 教授
川添 博光

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メッセージ

 私の研究分野は、航空宇宙工学、流体力学です。ロケットや飛行機は、エンジンの中や噴射口、機体の周りにある流体が大きく関わっています。研究を通して実感しているのは、『航空機は美しく、楽しく、夢がある乗り物』ということ。国境を越えた共通の夢でもあります。みんなが夢を抱く理由は簡単…それが飛ぶからです! 日本は純国産ロケットの打ち上げに成功し、宇宙への期待が高まっています。飛行機も自家用車のような感覚で、家庭で気軽に使えるようになるかもしれません。夢を感じることができるこの分野を一緒に研究しませんか?

先生の学問へのきっかけ

 幼稚園児から中学生にかけては、「バスや電車、新幹線の運転手」「飛行機のパイロット」「お茶の水博士」など、とにかくいろいろな将来を夢見ていました。そして、高校生の頃にはその夢は、「大工さん」「お笑い芸人」に変わり、大学を選択する時期には、自分の本当の人生の目標が見えず、どこの大学でどの学部、学科がいいのか迷っていました。
 そこで考えた結果、「変更したくなったときの選択肢が広そうな分野で、格好良く、何だかワクワクしそうな要素がたくさんありそうな学問」ということで、「航空宇宙工学」を選択したのです。

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