夢ナビ夢ナビは、さまざまな言葉をデータベースから検索・閲覧し、将来の進路を決める“きっかけ”を提供します。

講義No.01767

結果の反省を繰り返すフィードバック

同じ失敗を繰り返さないために

 思いどおりにものを動かすために、「制御技術」という技術があります。その代表が「フィードバック制御」という方法で、一言で言うと「反省して修正すること」です。例えば、エアコンを使って室温を制御しようとする場合、まず人間が室温を設定します。そして、エアコンはセンサを使って室温を測り、設定温度と比較します。そして、コントローラが判断してエアコンのファンのモータ回転数を決め、室温を変化させます。そして、また最初に戻って設定温度との比較から開始し、運転している間、これをずっと繰り返します。
 このように、実行結果をすぐに測定し、測定した値を元に次の動作を決定することを「フィードバック制御」と言います。自動制御装置は、この実行結果に対する反省により動作し、反省は同じ失敗を繰り返さないために不可欠なものです。

自動車のサスペンションを制御する

 自動車には、車体と車輪を接続する「サスペンション」と呼ばれる機構があり、「タイヤを路面に正しく接地させること」と、「路面の凹凸による衝撃を車体に伝えない」という二つの大きな役割があります。従来のサスペンションは、衝撃を吸収するためにバネなどを使うのが一般的で、「操縦安定性」と「乗り心地向上」は、相反する問題でした。衝撃を十分に吸収しようとすると、フニャフニャした感触になってしまうので安定性は悪くなり、操縦安定性のためにガチッとした感触にすると、乗り心地が損なわれてしまうのです。そこで、フィードバック技術と電子制御技術の向上により、積極的に制御する「アクティブサスペンション」という技術が登場しました。
 BOSE社はスピーカー会社として有名ですが、そのホームページで自動車用サスペンションの開発成果を公表しています。その仕組みは、リニア電磁モータが路面の凸凹に合わせて瞬時に車輪を上下動作させて、衝撃を吸収するというものです。高速動作ができるリニア電磁モータと、高速制御のできるコンピュータによるフィードバック制御の恩恵です。

1.0倍速 1.4倍速

アイコン

講義を視聴する(1分)

アイコン

講義を視聴する(1分 その2)

アイコン

講義を視聴する(1分 その3)

アイコン

講義を視聴する(30分)

この学問が向いているかも 工学部

名古屋工業大学
工学部 電気電子工学科 エネルギーデザイン系プログラム 教授
森田 良文 先生

先生の他の講義を見る 先生の著書
メッセージ

 工学の活躍は、工学分野だけにとどまっていません。私たちの持つ工学技術を「工学ではない世界」にも導入することで、人間の生活を支援して、より豊かな社会を作っていきたいと考えています。工学が果たすべき役割は、ますます重要になっています。今後は、産業界だけではなく、医療や福祉の世界にも工学技術を役立たせていきたいのです。そのために、私たちの研究室では、創造性豊かな技術者に育てる環境を提供しています。チャレンジング・スピリッツを持ったあなた、是非一緒に研究しましょう!

先生の学問へのきっかけ

 小さな頃から「ものづくり」が大好きでした。モーターで動くものから始まって、ラジオなどの電気製品に関心が移り、その流れで自動車部品メーカーに所属してエンジンコントロールユニットの設計の経験もあります。今、大学で教鞭をとっているのも、「ものづくり」を極める道だと思ったからで、小さなころ好きだった「ものづくり」が私の人生をつくってきたと言えます。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

電機メーカー設計開発/自動車メーカー設計開発/自動車部品メーカー設計開発/重工メーカー設計開発/医療機器メーカー設計開発/鉄鋼メーカー設計開発/電力会社/旅客鉄道会社/大学・高専教員

大学アイコン
森田 良文 先生がいらっしゃる
名古屋工業大学に関心を持ったら

 名古屋工業大学は、2005年に創立百周年を迎えた歴史的実績を持つ工学系の単科大学です。当学では、世界のものづくりの中心地である中京地区の工学リーダーとして、技術イノベーションと産業振興を牽引するにふさわしい高度で充実した教育研究体制を整備しています。さらに国内の工科系大学のみならず、世界の工科系大学と連携することにより、工科大学の世界拠点として、異分野との融合による新たな科学技術を創成し、有為の人材を数多く世に送り出そうとする構想をもっています。

TOPへもどる