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山形県立保健医療大学の教員によるミニ講義

関心ワード
  • 理学療法士(フィジカルセラピスト)、
  • 作業療法士、
  • 福祉、
  • 介護、
  • リハビリテーション、
  • 高齢化

活躍の場が広がる理学療法士の仕事

病院の外に出たリハビリの舞台

 脳卒中の後遺症に「片麻痺(かたまひ)」と呼ばれるものがあります。体の片側に起こる運動障がいのことです。患者に対しては、発症の超早期から回復期、慢性期、そして病院から自宅などの地域に帰ってからの長期にわたって、理学療法(リハビリ)が行われます。
 この片麻痺や中枢神経疾患の患者の在宅療養の重要性は、高齢化社会の中で一層高まっています。
 高齢者の自宅でのリハビリは、1982年に作られた「老人保健法」当時から行われていました。しかしそれ以前は法律によるバックアップが充分でなく、行政においては障害者福祉法の下でしか行えなかったのです。
 介護保険制度が整備されたのは2000年で、これ以降、本格的に理学療法士が地域に出ていけるようになり、理学療法士の活躍の場が医療現場の外にまで広がりました。

地域の中で効果的な訓練

 現場が地域に移ることで、より生活に密着した訓練の指導ができるようになります。「訓練のための訓練」ではなく、生活の中の活動を通して運動量を確保し、機能を維持して生活の空間を広げることができるようになるのです。
 例えば、出歩かなくなった人が趣味の教室に通うとなれば「教室に行くためにもっと歩けるようになろう」と意欲がわき、出掛ける機会を週1回でも2回でも設けるようになります。それが生活の一部として定着すれば「訓練」と意識していないことでも、それがリハビリテーションに繋がります。本人の意欲で主体的に動くことなので、回復の早さにも良い影響をもたらします。
 介護保健法創設以来、地域の中でのリハビリのシステムは整いつつあります。しかし、地域と病院との有機的な連携はまだ完全とは言えません。
 またマンパワーも足りません。病院の定員が埋まりつつある現在、学生も含めた理学療法士や作業療法士たちが、もっと地域に目を向けて活動の場を広げていくことが大切なのです。

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保健医療学部 理学療法学科 教授
真壁 寿

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メッセージ

 理学療法士は、障がいを負った人が復帰するための手伝いをする仕事です。私は理学療法士として進行性の疾患だけでなく、脳卒中片麻痺の方を看てきました。超早期から慢性期までを通して関わる事で、発症時の症状や回復期の回復程度によって地域でどのような生活が送れるか、ある程度予測する事ができます。脳卒中片麻痺患者の機能回復訓練を的確に行う事ができる学生、新しい事にチャレンジできるような学生を育てていきたいと思います。専門性を究める事はもちろんですが、既成概念を壊して新しいものを生み出せるような人材が必要です。

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