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山形県立保健医療大学の教員によるミニ講義

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次の世代を健やかに生み育てるために

母子の健康を地域で守る

 母子が健康に過ごすためには、病院だけでなく企業や家庭など、地域の役割も大切です。
 例えば、産前産後休暇は法で定められていますが、農家などの自営業や零細企業が忙しい時期に「休ませて」とは妊婦自身は強く言えません。また休んでいる期間は給料がもらえない派遣労働の妊婦さんも、少しでもお金がほしくて無理をして働いてしまいます。その結果、早産や赤ちゃんが順調に発育しないことがあるのです。
 家庭の例では、3世代同居率の高い山形では、かつて虫歯が多いことが問題になっていました。テーブルの上に常にお菓子が載っている家が多く、決まった時間におやつを食べるという習慣が浸透しにくかったのです。また糖分がたくさん入ったスポーツ飲料や乳酸菌飲料を「健康に良い」と考えて哺乳瓶に入れて飲ませる家庭もあり、歯磨きも重視されていなかったのです。
 近年は、病院と市町村連携での取り組みとして、生まれてくる子どもに対して虐待の予兆のある母親に対して妊娠中から子どもを可愛く思えるよう支援したり、生まれた子どもがこれからどんな風に育っていくかを教えて、育児の準備が早くからできるようなシステム作りも行われています。

注目される助産師の役割 

 現在の法律では、正常な分娩であれば助産師が扱えることになっています。しかし実際には、正常な分娩であっても医師が担当することがほとんどです。2008年現在、山形県ではお産自体を扱っている開業助産師はいません。少子化が進み、産婦人科医師が不足する今こそ助産師の役割が重要になってきています。
 助産師の主な仕事は、病院の中で妊娠から出産を助けることですが、赤ちゃんを安全に取り上げるだけが助産師の仕事ではありません。究極のところでは、次の世代を健やかに生み育てること全般が求められる役割です。地域の保健師や、養護教諭の先生たちとも連携しながら、妊娠する以前の思春期や幼児期の教育や、男性や家族との関わりも大切にしていかなければいけないのです。

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保健医療学部 看護学科 教授
遠藤 恵子

メッセージ

 助産師、看護師などを養成する「母性看護学」「助産学」が私の専門です。助産師といってもお産だけを扱うのではありません。親子を一組として捉え、生涯関わっていく必要があります。人の健康はその人が作りあげていくもの。そのために看護師や助産師は、相手に何か“してあげる”のではなく、相手を支える役割が重要であることを覚えておいてください。決して楽しいことばかりではありませんが、やりがいがある仕事です。健康な生活習慣と、自分と他者を大切にできる常識が身についた学生を待っています。

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