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山形県立保健医療大学の教員によるミニ講義

関心ワード
  • 介助、
  • リハビリテーション、
  • 福祉、
  • 障がい者、
  • 介護、
  • 関節、
  • 歩行、
  • 筋肉

介助の基本

逆の腕を引くと前進できる

 歩く時に、足をうまく前に振り出せないAさんの介助の方法について考えてみます。Aさんが左足を前に出せない場合、介助をする際には左腕を前方に引いてあげても意味がありません。逆の腕を引く、または肩や腰を右側に軽く押してあげると、多くの場合、容易に左足を前に振り出すことができます。なぜ、左腕を引くと左足を前に出せなかったのか。これは、Aさんの体重が、前に出そうとしている左足にのってしまっていたからです。足を前に出すためには、出す前に体重を抜いてあげなければならないのです。
 そして、忘れてはならないのは、体重を移した右足がしっかり体重を支えられるかどうかを確認することです。バランスを保てない場合や膝が崩れそうな場合は、脇や腰を支えてあげる必要があります。
 動く方の足ではなく、まずは支える足に注目することが重要です。

どちらの手で荷物を持つべきか

 股関節が悪く、左足を痛めている人がいるとします。このような人が荷物を持つ場合、左足をかばって右手で荷物を持とうとするのではないでしょうか。実はこれはお勧めできない持ち方です。
 荷物を右手で持てば、その重さで体は右に傾こうとします。それを防ぐために左足の筋肉が強く働き、左足側の関節に大きな力が加わってしまうのです。ですから、痛めているのが左足なら、荷物は左手で持った方が股関節に負担はかかりません。不思議ですよね。
 歩行中には体重の2~3倍の力が、股関節に加わっています。椅子から立ち上がったり、階段を昇る際にはさらに大きな力や圧力が関節にかかってきます。これは、筋肉の収縮そのものが関節に圧迫を加えるからです。
 股関節への圧迫を抑えるためには、良い方の手で杖をつく、何かにつかまる、立ち上がる際には、痛い方の足を前に出して足の筋肉への負担を軽くしてあげることなどが重要です。

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保健医療学部 理学療法学科 教授
神先 秀人

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メッセージ

 研究室では、歩行など人が日常行っている動作を種々の機器を使って分析し、障がいの原因把握や治療効果の判定に役立つ研究を行っています。
 理学療法士が求められる知識や技術はどんどん増え続けるので、国家資格を取得し社会に出てからも毎日が勉強です。しかし、障がいと向き合う患者さんや周りの方々から多くのことを学ぶことができます。
 理学療法士は「人が好き」であることが原点だと思っています。また、医療チームの一員として行動するため、協調性や責任感も必要ですが、身体と頭を調和良く使える仕事ではないかと思っています。

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