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講義No.01024

太陽はなぜ丸いか?

凍らせたトマトジュース缶の実験

 凍らせたトマトジュース缶と、凍っていないトマトジュース缶を斜面において、一緒に転がしたらどうなるでしょう? 斜面には最低でも1m以上の板を、緩やかに設置して実験します。使用するトマトジュース缶は、一方を凍らせているだけなので、形状や、質量は全く同じです。「質量に関係なく落下速度は一定」と教わっていると思いますが、答えは、「凍った方が遅く」なります。では、どうしてそんなことが起きるのでしょう? 凍っている方は、全体がひとかたまりになって剛体(大きさを持っていて、変形しないもののこと)のようになっているので、重力エネルギーが剛体そのものを回転させるための回転エネルギーに変換されてしまいます。一方凍っていない方は、トマトジュースに多少の粘性があるとはいえ、流体なのでジュース自体はほとんど動かず、周りの缶だけが回転するので、重力エネルギーのほとんどが下への運動に変わることになるのです。この実験から、位置エネルギー、重力エネルギーが、ほかのエネルギーに変化することを確認できるのです。

なぜ太陽は縮まない?

 太陽が丸いのは、先ほどの実験で確かめた重力エネルギーが一番安定している、もしくは一番エネルギーが低い状態にあるためです。では、重力エネルギーが働いているのに、なぜ太陽はどんどん小さくならずにあの大きさを保っているのでしょう? それは内部からの膨らもうとする圧力があるからです。この圧力は、内側の圧力が高く、外側の圧力が弱くなっています。外側の膨らもうとする圧力と、縮もうとする重力が均衡しているので、現在の大きさを保っているのです。この膨らもうとする圧力を生み出しているのが太陽の中心部分で起きている核融合反応です。太陽の質量のおよそ75%が水素ですが、この水素が太陽の中心部の高圧により高密度になり、4つの水素の原子核が融合して、一つのヘリウム原子核になる核融合反応を起こし、膨大なエネルギーを生み出しているのです。

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この学問が向いているかも 理工学部

青山学院大学
理工学部 物理・数理学科 教授
吉田 篤正 先生

メッセージ

 私は高校生の頃、暗記に頼らなくてもよい物理が大好きでした。現在、大学一年生に物理学を教える立場になりましたが、多くの学生が物理を「暗記物」ととらえていることを知るにつけ、悲しい気持ちになります。物理学のほんとうの楽しみは、誰にも分からない現象・事象を見つけ、徹底的に考えることであることを発見してほしいのです。答えの知られていない、先の見えないものこそ面白いのです!

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 青山学院大学では、「青山学院創立150周年に向けての原点回帰」と銘打ち、大学全体のグローバル化の動きを推し進めています。大学創立当初から、英語で授業を行う伝統のもと、現在、10学部24学科を擁して、「地の塩、世の光」というスクール・モットーを体現すべく、社会に貢献しながら人々を照らし導くサーバント・リーダーの育成に努めています。

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