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講義No.00313

ブラックホールが教えてくれる宇宙の未来

ブラックホールからは誰も抜け出せない

 ブラックホールなんて聞くとまるでSFの世界、そう連想する人がいるかもしれません。しかし、ブラックホールは観測によって実際に存在が確かめられているものであり、簡単に言えば重力が強く、光さえも抜け出すことの出来ない空間のことです。
 地球からはロケットで、脱出速度v=約11.2km/s 以上を出せば、重力に打ち勝って宇宙に飛び出すことができます。脱出速度はその星の直径が小さいほど、質量が大きいほど大きくなりますが、このブラックホールの場合は、脱出速度が光速c=3×10の5乗km/s(=30万km毎秒)をも超えてしまうために一度突入すると、いかなるモノも脱出不可能となってしまいます。
 というと、何か特異で不気味な感じがしますが、ブラックホールは珍しいものではなく、銀河の中心には太陽質量の10の6乗~10の9乗倍もある巨大なブラックホールがあります。銀河の中心は物質も多いため、ガスを集めては質量が大きくなり、それに伴って重力も増すという連鎖を繰り返してブラックホールが出来上がっていくのです。

未来の宇宙はブラックホールだらけ

 また、恒星がその一生を終えるときの超新星爆発によってもブラックホールができることがあります。軽い恒星の場合は中性子星として残る場合もありますが、重い恒星の場合は重力を支えきれなくなり、ブラックホールと化すのです。
 超新星爆発によってできるのはブラックホールばかりではありません。大きなエネルギーによって核融合が起こるため、数多くの元素がつくられます。ここで誕生した元素はそのまま宇宙の構成物質となるので、私たちの体を構成する元素ももとをたどれば超新星爆発のおかげ。この小さな体の中には宇宙が存在するとも言えるでしょう。
 こうして超新星爆発を繰り返すたびにブラックホールができていくとなれば、未来の宇宙はブラックホールだらけになると予測されます。しかし、長期スパンではブラックホールは蒸発するとの考えもあり、未来の宇宙、引いては宇宙の最後がどうなるかは、いまだ謎に包まれたままなのです。

宇宙のどこに生命はいるだろうか?

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この学問が向いているかも 惑星地球学

東京工業大学
理学院 地球惑星科学系 教授
中本 泰史 先生

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メッセージ

 大学で惑星科学の勉強をしたいと思ったら、高校生の間は、数学から物理学化学、地学、生物学と、幅広く興味を持って勉強することをお薦めします。惑星科学では、どんなものの見方も役に立ちます。しかし、全部の科目をまんべんなく勉強するのはしんどいですよね。そういう場合は、一部だけでもいいです。得意技を身につけましょう。その得意分野から惑星科学の勉強に入り、大学で幅を広げていけばよいでしょう。がんばってください。

先生の学問へのきっかけ

 決定的だったのは、大学で聞いたある教授の講義です。しかし、子どもの頃から関心は持っていました。小学生の頃、偶然手にした図鑑で星に興味を持ち、星や惑星、銀河にまつわる自然のからくりに触れ、面白みを感じました。大学生になって、地球の風景の延長線上にあって、手で触れられそうな惑星を面白いと感じました。そしてその頃、ある教授の講義で惑星形成論のおもしろさに圧倒され、この学問を深く学びたいと思いました。後からわかったことですが、その教授は私が中学・高校時代に好きだった天文学の本の著者でした。

先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

大学教員、国立研究機関研究員、大学研究員、電機メーカー人工衛星開発、情報処理会社ソフト開発、石油会社プラント技術、電子機器メーカー開発、官公庁測量、コンサルタント会社システムエンジニア、会計監査法人アクチュアリ
(以上は全て、大学院[修士、博士]卒業後の進路)

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中本 泰史 先生がいらっしゃる
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 東京工業大学は、1881年設置の東京職工学校、蔵前に位置した東京高等工業学校を経て1929年に大学となって以来125年余の歴史をもつ我が国最大の理工系大学です。2011年に創立130周年を迎える本学は、常に時代のフロントを切り拓き、頼りになる理工系大学の役割を果たしてきました。密度の高い専門教育とユニークな卓越研究は東工大の存在を内外に認めさせるところとなっています。

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