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口腔の専門医をめざして~歯学部の新展開~

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夢ナビライブ2017大阪会場にて収録

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歯学部の学びは歯に限らず

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臓器再生につながる、だ液腺の再生

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講義を視聴する(1分 その3)

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講義を視聴する(30分)

高校1年生 歯学部というと歯のイメージだけが強いけれど、口腔のことも非常に関係があると聞いてすごく納得しました。歯学部にさらに興味が湧きました。
高校1年生 質問まで、有難うございました。大阪歯科大学を目指していたのですが、講議を聞いて、阪井先生などの先生に学びたいと思い、大阪大学を目指し頑張ろうと思いました。
高校1年生 日本の歯科の現状や歯学部についてよく分かりました。今まで以上に歯科(歯学部)に興味がわきました。ありがとうございました。
高校1年生 だ液の大切さがわかった。だ液についてもっと知りたいと思った。
高校1年生 歯がない義歯にとても感動しました。とても面白かったです。
高校2年生 自分は歯科医は歯学を勉強したらなれると思っていたが、それだけでないと言うことがわかった。
高校1年生 歯学についてよく分かりました。
高校1年生 口のこと以外の知識もたくさん必要で大変だなと思いました。
高校1年生 歯科学のことを学ぶのにはかなりたくさんのことが必要だとわかった。
高校2年生 歯が全身と関わりがあっていることにおどろきました。歯科医師いいな思います。
高校1年生 大学では実せんをたくさんすると思っていたけど基礎医学などを勉強していくのだとびっくりした。
高校2年生 家が歯科(父が歯科医)なので、興味があって、講議を受けましたが、話は難しかったですが、日本の歯科の現状を知れて、良かったです。あと、父も剣道部だったので、偶然かなぁと思いました。
高校2年生 今回の先生のお話を聞いて、口腔の病気などに全く知識のない自分でも理解することができて良かったです。
高校1年生 歯学とは歯の事についてだけ勉強するのかと思いましたが、体の事も学ばなければならないこともわかりました。
高校1年生 昔は歯医者が日本では不足していたというのが驚きだった。iPS細胞にだ液腺をつくったというのがおもしろい。
高校2年生 口は体の中で重要でたくさんの病気があるんだなと思った。
高校1年生 歯の事を知るのは脳や色んなところを勉強しなければならないと聞いて、おどろきました。
高校1年生 歯だけでなく口ぜんたいのけんきゅうの話がおもしろかった。
高校1年生 手や足、脳も勉強しなけばならないことを知れました。
高校1年生 もともと歯学に興味がありましたが、歯学かに様々な可能性が広がることを知り、興味が深まりました。
高校1年生 歯科医師の仕事の詳細を把握できた。
高校2年生 歯医者さんがどんなことをしてるかはじめてしりました。
高校1年生 歯科部は治療だけかと思っていましたが、口についての研究、口のサポートの活動に大きな興味を抱くことが出来ました。
高校1年生 とてもわかりやすくて、よかったです。ありがとうございました。
高校1年生 口の中の歯についてのことだけではなく体の色々なことについて知ることができてよかったです。
高校1年生 知らないことがたくさんあった。大学についても知れてよかった。
高校1年生 歯科医師の役割や、その分野の幅広さを具体例に聞くことができ、よかったです。
その他 歯医者さんが小さいころから好きで講義をとってみたけど思ってたよりも深くておもしろかったです。
高校1年生 歯医者さんになるには全身の解ぼうをしないといけないことに驚きました。
高校1年生 歯のことについてよくわかった。
高校1年生 歯医者になるために必要なことを丁寧に教えていただきありがとうございました。
高校1年生 貴重なお時間ありがとうございました。
高校1年生 分かりやすい説明だったので、理解しやすかったです。
高校1年生 分かりやすかった。

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関心ワード
  • 命(いのち)・生命 、
  • ドライマウス(口腔乾燥症) 、
  • 口腔ケア 、
  • 口 、
  • 健康 、
  • 高齢者 、
  • 唾液 、
  • 食事 、
  • 薬の副作用 、
  • 歯科

講義No.g004376

生命にかかわるドライマウスの危険

現代人は口が乾いている

 口の中が乾いて食べ物が飲み込みづらい、しゃべりづらい、味がわかりにくい、口の中がネバネバする、といった症状を「ドライマウス」と言い、現代人に増えています。最も多い原因は、胃薬や花粉症の抗アレルギー薬、睡眠薬、抗不安薬、降圧薬など薬の副作用によるものです。ほかにはストレスや加齢、ファストフードなど柔らかい食事による噛む力の低下、糖尿病や更年期障がいなどの要因が重なって、ドライマウスになることがあります。

身体にとって重要な唾液

 ドライマウスで問題なのは、口が乾くだけではなく、さまざまなトラブルを引き起こすことです。唾液には消化を進める働き以外に抗菌作用がありますが、口腔内が乾くと細菌の繁殖を防げず、虫歯や歯周病の原因になります。また唾液の粘りは、食べ物が粘膜を傷つけるのを保護し、食べ物をゲル状にまとめて飲みやすくします。しかし唾液の量が少ないとこれがうまくできません。またドライマウスになると風邪や肺炎をおこしやすく、胃潰瘍などにもかかりやすくなります。さらに、唾液に含まれるEGF(上皮成長因子)という物質は、上皮細胞を増殖し、組織を修復・再生させる働きを持っており、口や消化管の傷ついた粘膜の治癒を助けています。唾液は身体にとって重要な役割を担っているのです。

歯科でドライマウスを治療する

 特に高齢者にとって、ドライマウスは生命の危険にもつながります。食べ物をうまく飲み込めず窒息したり、痰の細菌が肺に入り肺炎を起こしたりする危険があるのです。
 ドライマウスを根本的に原因から治療する医師はいませんでした。しかし高齢化が進み口腔ケアが重要視される今、歯科医がその治療に挑んでいます。深刻な事態につながるドライマウスを防ぐため、口腔を潤すリンス剤の使用や、唾液腺や口腔粘膜のマッサージなどを行います。また患者さんが服用している薬をチェックして、副作用による口の渇きが減少するように種類や量をアドバイスします。口の中の健康を保つ歯科は、最先端の医療技術につながっているのです。

関心ワード
  • 居眠り 、
  • 噛み合わせ 、
  • いびき 、
  • 治療 、
  • マウスピース 、
  • 呼吸 、
  • 睡眠時無呼吸症候群 、
  • 睡眠 、
  • 歯科

講義No.g004377

睡眠時の呼吸トラブルを歯からのアプローチで治す

寝ている間に繰り返し呼吸が止まる

 「睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome:以下SAS)」は、寝ている間に呼吸が何度も止まる「無呼吸」や、気道の空気の流れが悪くなり呼吸量が減少する「低呼吸」を繰り返す病気です。女性より男性の方が圧倒的にかかりやすく、SASになると本人は眠っているつもりでも十分な睡眠がとれず、頭痛や日中の居眠りを引き起こします。ひどい場合には日常生活に支障をきたし、睡眠時の呼吸停止から突然死を引き起こしかねません。チェルノブイリ原発事故(1986年)、スペースシャトルの爆発事故(1986年)などは、SASによる作業員の誤操作だという説もあります。

息がしづらい原因は

 SASの原因は、睡眠時に空気の通り道である気道がふさがって狭くなり、呼吸がしづらくなることです。原因はいくつかありますが、加齢で舌の筋力が低下すると、寝る姿勢になった時に重力で舌が沈んで気道をふさいでしまうこともあります。また肥満で首周りについた脂肪や骨格の問題、アデノイドや生まれつき舌が大きい場合なども、睡眠時に気道を狭める原因になります。
 SASの診療は呼吸器科や循環器科、あるいは「いびき外来」などと呼ばれる専門科などで行われており、「CPAP(シーパップ)」という鼻に装着したマスクから持続的に空気を送り込む治療法が一般的です。しかしこれは装置が大掛かりで、手軽に快眠が得られるとは言えません。

歯科治療は新たなステージへと進化する

 そこで、歯科医が行う治療が注目を集めています。歯科装具、いわゆるマウスピースを使って気道が広がるように噛み合わせを調節して、空気を通しやすくするのです。最近では、内視鏡を使って気道の状態を確認し、効果判定を行う臨床研究も進められています。この方法で症状が改善した人たちを追跡調査し、SASがほかの病気の症状に悪影響を及ぼすこともわかってきました。
 歯科は虫歯の治療や義歯などを作るだけではなく、幅広い病気の治療を担う新たなステージへと進化しているのです。

関心ワード
  • 人工臓器 、
  • 臓器再生 、
  • 唾液腺 、
  • 細胞 、
  • 再生医療 、
  • 唾液 、
  • 遺伝子 、
  • 臓器 、
  • 腎臓 、

講義No.g004631

唾液腺の研究が人工臓器をつくる道をひらく

どんどん枝分かれしてできる臓器

 まずツルツルのボールを思い浮かべてください。これが少しずつ大きくなると同時に、サッカーボールのような継ぎ目ができ、その継ぎ目が徐々に深い裂け目となって枝分かれして、やがて房になります。これが唾液腺や肺、腎臓などの臓器ができるメカニズムです。これらの臓器は、組織の表面積を増やして水分や酸素の交換効率を高めるため、枝分かれの多い構造になっています。

枝分かれの決め手となる遺伝子の発見

 臓器ができるとき、なぜこのような枝分かれの現象が起こるのでしょうか。これは唾液をつくる「唾液腺」の研究から、解明されようとしています。
 マウスの胎仔の唾液腺を人工培養し、枝分かれの裂け目にある細胞と、裂け目以外のところにある細胞の遺伝子を調べました。すると、裂け目のできるところに「Btbd7」という遺伝子が見つかったのです。発見されたこのBtbd7は、唾液腺や肺などの枝分かれを制御する遺伝子であることが明らかになりました。つまりBtbd7は、臓器の形成に関わっているのです。このことはアメリカ科学誌『サイエンス』などで発表され、世界中から注目を集めました。現在は国内・国外の複数の研究機関で共同研究が進行中です。

臓器再生のカギは枝分かれのコントロール

 枝分かれのメカニズムの一端が解明され、臓器を人工的につくれる可能性が高まりました。しかし、さらにクリアすべき課題があります。それは枝分かれによる臓器の発達を調整することです。唾液腺は、ある程度大きくなると成長が自然に止まるのですが、それが何らかの物質の化学的な作用によるのか、周囲の組織から受ける物理的な圧力によるのか、まだわかっていません。そのまま増殖し続けると、腫瘍に変化する恐れがあるので、発達を必要なタイミングで止めて枝分かれを制御できれば、唾液腺や腎臓、肺などの臓器を人工的につくり、再生医療に生かすことも夢ではなくなるでしょう。

この学問が向いているかも 歯学、口腔外科学、顎口腔機能治療学

大阪大学
歯学部 顎口腔機能治療学教室 教授
阪井 丘芳

メッセージ

 歯科治療は虫歯や歯周病から、口腔がん、口唇裂・口蓋裂、摂食・嚥下障がい、睡眠時無呼吸症候群、ドライマウスなど、そのフィールドは広がっています。また研究では、歯や骨、唾液腺の再生医療など、さまざまな分野で発展してきています。歯学は今後の可能性を秘めた魅力的な学問です。「歯科医院の数はコンビニの数より多い」などと言われますが、新しい分野では人材が不足しているのが現状なのです。最先端の歯学に興味があるならぜひチャレンジして、未来の歯科医療と研究を担ってください。

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