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東日本大震災による巨大なズレの原因を探る

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夢ナビライブ2016大阪会場にて収録

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2種類の地震

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津波の特徴

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高校1年生 地学はあまり得意ではなかったけれど、化学や物理、数学とあわせて考える研究もあるのだと知り、興味がわきました。
高校2年生 地震の原因を解明したり詳しく調べることは、防災につながるというお話を聞き、人々の命を救うことになるのかと思うと、すごいなと思いました。プレートや地球の階層構造、宇宙のことなど、知らないことも学ぶことができ先生の講義をきいて良かったです。ありがとうございました!
高校1年生 阪大の物理学科に入学したいです!オープンキャンパスに行きます!
高校2年生 地震について知るには断層を分析し、そのために摩擦熱や水や岩石の性質、はたらきを調べることが大切だと知り、とても勉強になった。
高校1年生 分かりやすゐご講義ありがとうございました。
高校2年生 分かりやすく地しんの説明してくださってありがとうございました。
高校1年生 大阪大学に行く機会があれば、ぜひ先生と話してみたいです。
高校1年生 地震はこわい。これ以上おきないでほしいとおもった。
高校1年生 ためになりました。
高校1年生 もっとこの地震の原因について知ろうと思った。
高校1年生 地震についての関心がよりいっそう深まりました。
高校2年生 理数系にはあまり興味がなかったのですが、これからの生活の中で地震のことを意識しようと思えました。
高校1年生 南海トラフのおこる年代を予想してみたいと思った。不可能を可能。
高校1年生 地災のメカニズムがわくしくわかった。
その他 地震について詳しいメカニズムがわかった。
高校1年生 難しかったですもっと地震について知りたくなりました。
高校1年生 記憶にも新しい東日本大震災のことで起こったことがよく分かったのでとてもよかった。
高校1年生 地震のメカニズムを論理的に説明してくれて、複雑なことも少し理解できました。
高校1年生 地震のメカニズムが分かった。
高校1年生 東日本大震災のメカニズムについてくわしく知ることができました。
その他 震災について、かなりあさく考えていて、この講義を受けて、深く考えさせられました。
高校2年生 プレートの変形と水が関係していたことに驚いた。
高校1年生 わかりやすく教えてもらいありがとうございました。サマール・プレッシャーライゼーションについても調べていきたいと思います。
高校2年生 わかりやすかったです。関心がやや高まりました。
高校2年生 東日本大震災はふつうの地震とは違うことが分かったのが良かった。
高校1年生 石板の割れ方が良くわかった。室内で地震を再現を体験してみたいと思った。
その他 地震メカニズムがわかりました。
高校1年生 高1にはむずかしかったです。
高校1年生 地震って怖いですね。
高校1年生 身近に起こる地震について、より深く考えることができました。私の地元は南海トラフ巨大地震の被害が大きいとされているので、その時にそなえれるようにしたいです。
高校1年生 地震の研究にたくさんの分野が関わっているのが興味深かった。
高校1年生 “地震大国”と言われる日本のことを含め、地震や巨大津波のことを詳しく、そして分かりやすくで教授してくださって、誠にありがとうございました。
高校1年生 とてもためになりました将来予想される南海トラフ地震の原理がわかりました。
高校2年生 とてもおもしろかったです。
高校1年生 内容がとても分かりやすく工夫されており、だいたいの事を理解することができた。
高校1年生 地震が起きるメカニズムがわかった。地震に対しての興味がわいた。
高校2年生 地震の原因は水が断層をすべりやすくしていることだと初めて知り、驚きました。
高校1年生 地震の発生のしくみがとてもよくわかった。
高校1年生 銀河から地球の災害までをすべて学ぶことができるというところに魅力をかんじました。ありがとうございました。
高校2年生 ありがとうございました。
高校2年生 とてもためになった。
高校1年生 ご講義ありがとうございました。新しいことを知ることができてとてもよかったです。
高校2年生 地震学・物理学への興味がさらにわきました。

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関心ワード
  • 日本海溝 、
  • 断層 、
  • 摩擦 、
  • 岩盤 、
  • 圧力 、
  • 化学反応 、
  • 東日本大震災 、
  • 物理学 、
  • 地震

講義No.g004416

わずかな岩の亀裂が、巨大地震になる地底のメカニズム

目に見えない小さな亀裂が始まり

 プラスチック製の定規の両端を持って、力を入れて曲げていくとどうなるでしょうか。最初のうちは目に見える変化はありません。しかしそのうちごく小さな亀裂が生じ、亀裂がある程度まで大きくなると一気にバキッと割れてしまいます。これは「脆性(ぜいせい)破壊」と呼ばれる現象で、同じメカニズムが地震のときにも働いています。
 地中の断層には、両側から常に巨大な力が加えられています。そこにまずミクロンスケールの亀裂が入り、力が加わり続けることで亀裂が大きくなります。そして、それが限界点を超えると、ひび割れが一気に広がるのです。

東日本大震災で起こった巨大なズレ

 2011年に起こった東日本大震災では、日本海溝の近くにある断層がおよそ50メートルもズレました。これほどまでに大きなズレは、なぜ起こったのでしょうか。破壊現象に加え、ほかの原因も重なったからだと考えられます。
 原因を解くカギは「摩擦係数」です。ズレて動いている最中に摩擦係数が急激に下がると、断層は滑りやすくなります。摩擦係数が下がる原因は断層のすき間に含まれる水で、断層が滑り始めると、このすき間の水が地震のエネルギー(摩擦発熱)を受けて膨張するのです。膨張して行き場のなくなった水は圧力が上昇し、その水圧でまわりの岩盤を押し上げます。これにより岩盤が動きやすくなるのです。

化学反応でズレが大きくなった可能性も

 また、岩盤がズレることで発熱し高温状態になると、常温では考えられないような現象が起こります。特に地下に方解石(CaCO3:炭酸カルシウム)が多くある場合が問題です。CaCO3は500℃くらいの高温になると、CO2とCaO(酸化カルシウム)に分解されますが、この化学反応により放出されたCO2が、やはり岩盤のすき間を広げる圧力として働き、断層を滑りやすくするのです。
 地震は物理的な動きのみで考えられがちですが、物理的な摩擦エネルギーが化学反応を引き起こし、そのために地滑りが加速度的に強まる可能性が指摘されているのです。

関心ワード
  • 断層 、
  • 地震予知 、
  • 岩盤 、
  • 地下 、
  • 化学分析 、
  • 防災 、
  • 東日本大震災 、
  • 地殻変動 、
  • 地震

講義No.g004417

「いつ」ではなく「どのように」を探る地震予知

次に起こりそうな地殻変動を予測する

 いつ地震が起こるのか、発生時期を予知することは、極めて困難なのが現状です。しかし、地震が起こる状況は予測することができます。つまり、ある特定の断層で次に地震が起こるとしたら、どのような地殻変動が起こるのかは、ある程度わかるのです。例えば、南海トラフ(駿河湾から四国の南にまで続く海底にある深い溝)では、これに沿って、東海、東南海、南海などの巨大地震がこれまで定期的に起こってきました。いま、このエリアを掘削し地下の岩盤を採取して、過去に地震を引き起こした断層の調査が進んでいます。これは次に地震が起きたとき、防災・減災に役立てるためです。

地下の岩盤はかつてどのように動いたのか

 1999年には、台湾で大きな地震が起こりました。そのとき台湾の地下で何が起こったのかを調べるため、大規模な掘削調査が行われました。地下から掘り出した岩石を顕微鏡で調べたり、化学分析を行ったりした結果、明らかに異常が起きていたことがわかったのです。
 水が熱せられて、「350℃以上の高温の流体、さらには超臨界流体(気体と液体の区別が付かない状態で、気体の拡散性と液体の溶解性を持つ)」となった痕跡が見つかりました。この水の変化により「摩擦係数」が急激に下がり、巨大な地面のズレを引き起こしたと考えられます。

観測だけでなく分析も必要な地震研究

 地震の研究では、GPS(全地球測位システム)や地震波などを用いた観測だけではなく、地下の断層を構成する岩石を使って、さまざまな計測や実験が行われます。地震エネルギーが加わったとき岩石はどのように動くのか、またどのように物質の性質の変化が起こるのかを調べるのです。室内の実験施設では、擬似的に地中深くの環境を再現し、地震のときのようなエネルギーを加えて物質の変化を調べます。圧力などの条件を実験室で完全に再現することは難しいですが、その変化を物理的な変化と化学的な変化の両面から知ることで、地震が発生したときの地殻変動の様子を予測することができるのです。

この学問が向いているかも 地球科学、物理化学

大阪大学
理学部 物理学科 准教授
廣野 哲朗

メッセージ

 東日本大震災で私は、地震を研究する科学者として力不足を感じました。しかし、断層の調査や分析、室内での地震の模擬実験などの研究によって、何とか地震への理解を前進させたい、させなくてはいけないと改めて思ったのです。そのためには研究内容を社会に伝え、大学と行政・市民との密な交流、情報伝達が大切だと感じています。
 大学ではいろいろな講義・実習がありますが、自分の知的好奇心を満足させるだけではなく、社会の中で果たすべき役割にも目を向けながら、あなたには学んでいってほしいと思います。

先生の学問へのきっかけ

 静岡県の浜松市出身で、小さい頃から東海地震が起きると言われ続けてきました。そのため、地震に強い関心を持っていて、「いつ、なぜ地震が起きるのか」ということを理解したいと思っていました。また、中学生から高校生の頃に放送された、NHKの科学番組『地球大紀行』や『銀河宇宙オデッセイ』を通して、地球のダイナミックな姿や宇宙の底知れない奥深さにとても感動しました。この頃から、「将来は研究者になって、地球や宇宙の謎に迫りたい」と思うようになり、現在の研究につながっています。

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 自由な学風と進取の精神が伝統である大阪大学は、学術研究でも生命科学をはじめ各分野で多くの研究者が世界を舞台に活躍、阪大の名を高めています。その理由は、モットーである「地域に生き世界に伸びる」を忠実に実践してきたからです。阪大の特色は、この理念に全てが集約されています。また、大阪大学は、常に発展し続ける大学です。新たな試みに果敢に挑戦し、異質なものを迎え入れ、脱皮を繰り返すみずみずしい息吹がキャンパスに満ち溢れています。