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「役割語」について学ぼう!

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夢ナビライブ2015名古屋会場にて収録

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役割語に注目が集まっている

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「役割語」からイメージする人物像

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「主役」と「脇役」の見分け方

30分動画

講義を視聴する(30分)

高校1年生 とてもおもしろい講演でした。博士などだけでなく、同じ女性でも違ったり、外国人の中でも違ったりと、思っていたより深くもっと知りたいと思った。
高校2年生 この講義始まる前「役割語」とは何か疑問におもっていましたが、講義をきいて、話し方と人物像の心理的連合のことをいうんだとわかった。
高校3年生 日本語学に興味があるのでとても面白かったです。もっと深く知りたいと思いました。
高校3年生 自分ではあまり気づかないことだったので、新鮮味のある授業内容でした。日本語の不思議な部分を知ることができ、楽しかったです。
高校1年生 べんきょうになった。
高校1年生 すばらしい講義をありがとうございました。
高校2年生 とても勉強になり、楽しかったです。
高校1年生 キャラクターが使う言葉がそのキャラクターを表すために使われていたことを知ることができてよかったです。
高校2年生 私たちは、日常の知らない間に、「役割語」によって、人の性格や年齢などを認識しているということがわかり、とてもおもしろかったです。
高校1年生 日頃、意識していないことを改めて学ぶことができてよかったです。
高校2年生 役割語に注意してマンガ・アニメーションを見ていきたいと思った。
高校3年生 普段何気なく見聞きし使っている「役割語」の存在に改めて気付かされました。日本語を言語としてゼロから学びをしてみたいと思いました。
高校1年生 役割語という言葉自体、今日初めて知ったが、それだけで印象で変わるのがとても興味深かった。
高校2年生 役割語がどんなものかを知ることができました。本の紹介などもあったので、いつか読んでみたいと思いました。
高校1年生 授業で習ったことがないのに人物によって言葉が違うのがとてもおもしろかったです。
高校1年生 英語での1人称は“I”だけだけど、日本語では“私”“ぼく”“おいら”などいろんな種類があるときいて、おもしろいなと思いました。
高校2年生 役割語はたしかに現実ではあり得ない老人語とかがあって、それはマンガ・アニメの中でしかないもので、と。「あぁそうだな」と納得することが多かったです。
高校1年生 カルタなどを使い、わかりやすくて良かったです。役割語は自然に身についていて、おどろきました。
高校2年生 日頃から疑問に思っていたことについて学べてよかったです。
高校1年生 英語では1つしかない言い方の単語も、日本語だと色々な言い方があると聞いてすごく興味深かった。
高校2年生 面白かった。
高校1年生 先生がかかれた本がほしいと思いました。私はまんがが好きなので今後の創作活動に生かしたと思います。
高校1年生 今まで意識していなかった「役割語」を、これからは意識してみようと思いました。
高校1年生 特に気にしたことのない事だけれど、改めてその不思議を感じることができて面白かったです。

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関心ワード
  • 登場人物 、
  • 役割語 、
  • フィクション 、
  • アニメ(アニメーション) 、
  • 漫画(マンガ・まんが) 、
  • 日本語 、
  • 言葉

講義No.g002729

博士、お嬢様、ヒーローを特徴づける「役割語」とは

わしは知っておるんじゃ

 「わしは知っておるんじゃ」、さてこれはどのような人が言った言葉でしょうか? 「おる」という存在を表す動詞は、「あそこに人がおる」のように西日本で多く使う方言です。東日本では、「あそこに人がいる」のように「いる」を使います。漫画やアニメ、フィクションでは西日本の出身だと描かれているわけではないのに、「おる」を使う人が出てきます。それは老人、特に博士と呼ばれる人物です。『鉄腕アトム』のお茶の水博士や『名探偵コナン』の阿笠博士(あがさひろし)が代表的で、彼らは標準語なら「私は知っているんだよ」と言うところを、「わしは知っておるんじゃ」と「おる」を使います。

役割を表す特徴的な言葉

 実は、漫画やアニメ、フィクションで老人や博士と呼ばれる人たちは、彼らの役割を特徴づけるために、このような言葉使いをしています。これを「役割語」と言います。老人や博士以外にも、「わたくし存じておりますわ」と言うと上品なお嬢様や奥様を思い浮かべるでしょう。またヒーローと言えばたいてい標準語を話すところをイメージするはずです。しかし現実にこのような言葉使いをする人はそれほど多くありません。現実とはズレているのに、その役割を特徴づける言葉として多くの人が知っているのです。

「役割語」で観客にわかりやすく伝える

 多くの人が、現実の社会で使われている言葉とは別に、漫画やアニメ、フィクションを中心とする仮想現実(バーチャルリアリティ)のなかの日本語の特徴として、役割語の知識を持っています。これは仮想現実での日本語の特徴として、フィクションのなかでつくられてきた歴史があります。フィクションにはメッセージを伝える目的がありますが、リアルな表現だけでなく仮想の現実らしさ(バーチャルリアル)を使うことで、メッセージをよりわかりやすく伝えることができるのです。つまり役割語には、観客がメッセージを理解しやすくするために、登場人物の役割を素早く伝え、ストーリーに引き込む機能があると言えます。

関心ワード
  • 翻訳家 、
  • 役割語 、
  • 映画・シネマ 、
  • 小説 、
  • 翻訳 、
  • 語学学習 、
  • 日本語

講義No.g002736

翻訳や日本語学習に役立つ「役割語」の知識

日本語の一人称はバリエーションがいっぱい

 日本語の一人称、話し手(書き手)自身を表す代名詞は、「わたし」「ぼく」「おれ」「わし」「おいら」など、年齢や性別、地域によってたくさんのバリエーションがあります。例えば、男性が「ぼく」を使うか、「おれ」を使うかで受けるイメージは随分変わるでしょう。一人称代名詞にこれだけ多くの種類がある言語は、日本語だけです。英語の場合、一人称代名詞はすべて「I」なのです。

翻訳に役立つ役割語の知識

 しかし、『ハリー・ポッター』シリーズや『ロード・オブ・ザ・リング』といった海外小説や映画の日本語訳では、年をとった魔法使いが「わしは知っておるんじゃ」のような、特徴的な言葉使いをしています。しかし、話している英語のなかに、老人に特徴的な言葉使いがあるわけではありません。「I~」と言っているところを、「わし」という一人称を使って翻訳しているのです。このように登場人物のキャラクターを特徴づけるために、フィクションのなかで使われる言葉を「役割語」と言います。役割語には特定のキャラクターのイメージを強める働きがあるので、海外小説や映画を日本語に訳す翻訳家が、観客がより自然にストーリーのなかへ入っていけるように、キャラクターの役割を考えて、それにふさわしい言葉をあてているのです。このように、よりわかりやすい表現で翻訳するために、役割語の知識が役に立ちます。

自然な日本語をマスターするときにも役割語が有効

 日本語はほかの外国語よりも、話し方や言葉使いがその人の性質・特徴を表す部分が大きいと言われている言語です。外国人が日本語を学ぶとき、男性も女性も最初は「わたし」と教えられますが、上達するにつれて男性は、「ぼく」や「おれ」を使い分けるようになります。これは自分が人からどう受け取られたいかを考えることによって、役割語の概念を身につけていったと考えられます。日本語を学ぶときに役割語の知識をあわせて学ぶことで、より自然な話し方や言葉使いが身につくと言えるでしょう。

関心ワード
  • 役割語 、
  • 敬語 、
  • 日本語 、
  • 歴史 、
  • 言葉

講義No.g002737

敬語のルール、平安時代は「社長は外出していらっしゃいます」が正解

通じやすさを考えてつくられた武士言葉

 わたしたちは時代劇でしか観たことがない、武士の言葉使いを知っています。しかし歴史上の史料を調べると、テレビドラマなどでよく聞く話し方ばかりではないことがわかってきました。歴史上の言葉を忠実に再現すると、現代のわたしたちには理解しにくい表現があるので、通じやすさを考えて、フィクションのなかで武士の役割を表す特徴的な言葉使い、役割語がつくられていったのです。
 また役割語には方言も含まれます。大阪の人といえば、「もうかりまっか?」「ぼちぼちでんなぁ」といった言葉使いが思い浮かぶかもしれませんが、実際にそのような話し方をする人は、現代では少なくなりました。

時代で変わる敬語のルール

 「歴史」という観点から言葉をみると興味深いことがわかります。例えば、敬語。ある会社の人がよその会社の人と話すとき、「社長はただいま外出していらっしゃいます」と敬語を使うのは間違いで、「社長の○○はただいま外出しています」と言うのが正解です。自分より目上の人であっても、外部の人の前では身内に対して敬語は使いません。でもこれは現代の言葉のルールで、昔からこうだったわけではないのです。平安時代は話す相手が身内か外部の人かに関係なく、自分より身分の高い人に対しては敬語を使うのがルールでした。現代のようになったのは、室町時代末期から江戸時代初期のことです。

見方を組み合わせて言葉の理解を深める

 言葉は時代とともに変化しています。言葉は一つの社会で共通のルールを守ることで成り立っていますが、ルールを守らない人が多いと通用しなくなってしまいます。いつしか多数派の方が新しいルールとなり、単語や表記、使い方などが変化していくのです。言葉は必ずしも普遍的なものではありません。歴史のなかで変わるだけでなく、地域によっても使い方や意味が違うことがあります。歴史、地域、年齢、社会的地位など、いろいろな見方を組み合わせることで、言葉をより詳しく理解することができるでしょう。

この学問が向いているかも 国語学、日本語学

大阪大学
文学部 人文学科 日本文学・国語学専修 教授
金水 敏

メッセージ

 人間の根源的な問い、例えば「どうして生きているのだろう」と考えることがあるかもしれません。これはなかなか答えの出ない問題です。しかし考えることは、生きる糧になります。人は「考えること」が「生きること」とも言えるのです。身近な中に考えるべき問題は転がっていて、順を追ってそれに考えを巡らすことは生きる喜びにつながります。そして見つけたものを誰かに伝えて共感を得られれば、もっと大きな喜びになります。考える喜び、発見する喜び、伝えて人とつながる喜びを存分に深めることができるのが、文学部の学問です。

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